梅毒は末期になるとどうなるの?第3期から4期の症状について

梅毒の末期になる前に!

梅毒は梅毒トレポネーマによって引き起こされる感染性疾患で、感染経路はあらゆる性交渉で感染する可能性が高い、いわゆる性感染症(STD)の一つです。

治療薬(ペニシリン)が発見され、医療技術の進歩によって、現代では治療できない病気ではありません。その結果、命の危険がある末期まで進んでしまう症例をほとんど無くなりました。ですが、ほとんどないだけで、ゼロではないのも事実。初期は症状もひどくないため、放っておくと梅毒の症状が進んでしまうことがあります。そのためにも注意が必要です。

ここでは、梅毒の末期(後期梅毒)ついてご説明していきます。

末期梅毒とは?

梅毒は症状の段階によって、第1〜4期に4つの段階に分けられます。
最初の内はしこりができたり、バラ疹と呼ばれる発疹ができたりする比較的症状の軽い時期(梅毒早期)を経て、3期(晩期梅毒)という段階に入っていきます。

通常は早期梅毒の段階であれば治療は可能ですが、第3期以降では治療が不可能な症例も出てきます。こういった状態を梅毒の末期といい、感染から3年〜10年という長期にわたって放置していたために進行してしまうことがあります。

第3期について

第3期には梅毒の原因である病原体、梅毒トレポネーマが全身に広がってさまざまな症状を起こします。
およそ感染から3年〜10年程度経過すると第3期の症状が出てきます。
では3期には、どのような症状が出るのでしょうか?主な症状について解説していきます。

梅毒性ゴム種

ゴム腫とよばれるゴム状のコブのようなものが発生します。症状は全身的に現れるようになり、皮膚だけでなく、骨や筋肉などの深部組織にも派生して破壊するような症状が現れます。
内臓などの大切な器官も侵すようになるため、危ない状態と言えます。

結節性梅毒疹

結節性梅毒疹とは、皮膚に大きめのしこりができた後に、それらの表面が崩れて潰瘍を形成する状態のことを指します。

傷跡が残る 鼻が落ちる

ゴム腫や結節性梅毒疹の症状は、放置していると自然消退するとされています。
しかし、ゆっくりと大きくなり、ゆっくりと消退して治ると同時に傷跡として跡が残ります。ゴム種は再発と消退を繰り返すのでこの跡はどんどんと増加していき、外見が醜い容貌になっていきます。
また、ゴム種が鼻骨にできてしまうと、治る段階で収縮を起こし陥没してしまうことがあります。
梅毒にかかってしまうと「鼻が落ちる」と言われることがあるのですが、それはこういった一連の症状が原因となっています。

第4期に至ると

感染から10年を超えると、中枢神経などを侵される末期状態に入っていきます。
内臓や血管だけでなく、脳や脊髄・心血管系などにも症状が広がっていきます。最後は死への経過へと至る危険の状態と言えます。現在ではこの症状まで梅毒が進行することは稀と言われています。
それでは4期にでる症状について解説していきます。

進行麻痺

別名で「脳梅毒」と呼ばれる症状です。
脳の実質に炎症が広がっている状態で、認知症のような認知機能への障害を主とした症状が現れます。特徴的なのが、認知症の症状である、性格の変化・言葉や文字が乱れたりするなどとは別に、手足のけいれんなどの体全体が麻痺をしてしまうという症状も現れます。
初期段階では物忘れや怒りっぽくなったという程度の認知症の症状ですが、その後に麻痺が現れるので気付きにくいこともあるようです。

脊髄癆(せきずいろう)

初感染から20年以上経過すると、脊髄にも梅毒が影響し始めます。
脊髄癆(せきずいろう)とは梅毒の炎症によって脊髄の一部が萎縮してしまうことによって起こる症状です。
特徴は、電撃痛などの長く続く痛みや、排尿障害、感覚障害、失調性歩行など歩行障害や痛みを伴うなどが挙げられます。

心臓血管系の障害

梅毒トレポネーマが心臓自体や心臓に関係する血管に感染するとことで症状が起こります。
動脈の壁が脆弱になり膨らむことで「大動脈瘤」という状態を形成します。
また、心臓の中の大動脈弁から血液が漏れたり、冠動脈と呼ばれる心臓を栄養する血管が狭くなったりすることもあります。これらの症状から心臓の機能が悪くなり、重篤な症状(心不全など)を引き起こすことがあります。

放置しないことが重要

梅毒は早期発見、早期治療が大切な病気ですので、末期になる前に治療ができること重要です。
梅毒はペニシリンという抗生剤が発見されてからは、第3期や4期にまで症状が進行することは少なくなりました。しかし、梅毒の早期では痛みや症状も軽微なのでそのままにしておく人も少なからずいるようです。

初期症状を見逃さず、気になることがある時や不安な場合には、検査を受け治療につなげるようにしてください。
梅毒の初期症状について、こちらの記事に詳しく解説しているので、参考にしてください。
梅毒の初期症状とは?気になる特徴について

まとめ

梅毒という性病は“昔の病気”というイメージが強いかもしれません。ドラマなどでご存じの方も多いですが、江戸時代には遊女だけでなく多くの人が梅毒の犠牲者となりました。
しかし、近年日本では梅毒感染者数は増加しており、その発症は知識の少ない若い世代(10代~30代)に多いといわれています。
以前のように、治らない病気ではなくなり抗生物質の発見・治療方法も確立されていますので、末期梅毒になるまで放置せず、早い段階で早期検査を受け、治療法を開始・完治させるようにしていきましょう。

梅毒の治療について不安がある方は、こちらの記事に詳しく説明していますので、合わせてご参照ください。
梅毒の治療は薬物療法!ペニシリンについてまとめました。

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メディア・記事の監修ドクター:新宿駅前クリニック院長 蓮池林太郎