梅毒の治療は薬物療法!ペニシリンについてまとめました。

梅毒はペニシリンで治す

梅毒に感染している疑いがあっても、感染をした時から、梅毒血清反応検査(STS法という検査方法)が行えるようになるには、1ヶ月程の時間がかかります。
「もし梅毒だったら……」と心配している方の多くは、治療方法はあるのか、どのくらいの治療期間で治るのかなど、心配は尽きないのではないでしょうか。

梅毒は性交渉が原因となって感染する性病(性感染症)です。日本では近年、梅毒の感染者数が増加しており、問題視されています。
そこで今回は、梅毒に感染していたときに行われる治療方法や使われる薬剤について、ご紹介していきます。

感染が疑われたら検査を!

性病(性感染症)の感染が疑われたら検査を受けることをオススメしますが、梅毒の場合は、感染が疑われる機会があった後もすぐには検査ができませんので、注意が必要です。

梅毒検査ができるようになる期間については、梅毒の検査はすぐできない!必要な期間と判定方法とはでご紹介しています。

梅毒検査の種類については、梅毒の血液検査ってなにがあるの!?2種類の方法と内容についてでご紹介しています。検査の種類について事前に確認したい方は、ぜひ目を通してみてください。

陽性反応が出たら治療を開始する

梅毒の検査で陽性反応が出てしまったら、早い段階で治療を開始してください。

もし、検査を郵送などで行う“検査キット”や保険所などで行なった場合には、治療を行う病院やクリニックなどの医療機関を探すことから始めます。男性・女性とも治療を受けることができる性病科、男性ならば泌尿器科、女性の場合には婦人科でも治療を受けることができます。

他の性感染症の検査も行うと良い

梅毒に感染している場合、HIV感染症や淋菌感染症(淋病)など、感染性疾患に重複感染している感染率が高まります。安全性を考えると梅毒以外の検査もしておくと良いでしょう。

梅毒の治療方法は薬物療法

梅毒の治療には、主にペニシリンを服用する薬物療法が行われます。

治療に使うペニシリンとは

ペニシリン系抗菌薬(抗生物質)は、梅毒治療の際の第一選択肢として用いられています。
現代では、このペニシリンの効果で梅毒は治すことができる病気になりましたが、歴史的には「不治の病」として恐れられていました。

ペニシリンは1928年にフレミング博士により発見された、世界で最初の抗生物質です。フレミング博士はこの発見によりノーベル賞を受賞するほど、世界的な医学の発展に貢献しました。

副作用について

ペニシリンはとても有効性の高い薬剤ですが、副作用の危険性もあります。
梅毒にペニシリンを服用した時に起こりやすい症状が「ヤーリッシュ・ヘルクスハイマー反応」です。倦怠感・発熱・頭痛・悪寒・皮疹などの症状が起こります。この反応は、アレルギー反応ではなく、梅毒の毒素によるものなので服用は中止されません。
副作用として危険なのがアナフィラキシーショックである、ペニシリン・ショックです。過去に抗生物質(抗菌剤など)で、アレルギー反応が出た人は、必ず医師に相談してください。

治療は第2期までに行う

最近では医学の進歩や発展に伴い、晩期梅毒の患者は珍しくなりました。
梅毒は大きく早期梅毒と晩期梅毒に分けられていますが、明確には4つの病期にそれぞれ分けられています。

梅毒のステージ(病期)とは

第1期感染後3ヶ月
初期硬結や硬性下疳などの症状が出ます。その後、ソケイ部のリンパ節が腫れるなどの症状を伴います。

第2期3ヶ月から3年
第2期では全身のリンパ節が腫れる・発熱・倦怠感・関節痛などの症状があらわれ、全身の皮膚や粘膜に1~2cmの丘疹(盛り上がった皮疹)で特徴的なバラ疹という赤い湿疹ができます。

※第2期までを初期梅毒といいます
梅毒の初期症状については、梅毒の初期症状とは?気になる特徴についてこちらのページで詳しく説明していますので、ご参照ください。

第3期3年から10年
全身的に皮膚・筋肉や骨にゴム腫という瘤(こぶ)があらわれます。このコブ・しこりは潰瘍になっていきます。この潰瘍を結節性梅毒疹といいます。
この第3期までは治療によって治すことができる梅毒です。

第4期10年以上
全身の臓器、脳・神経・脊髄に症状があらわれます。麻痺性痴呆などの精神症状や神経症状を起こし、やがて死に至ります。

※第3~4期を晩期梅毒といいます
医学の進んだ現在では、晩期梅毒の患者はほとんどいないとされています。

ペニシリンを使えないと治療できないのか?

ペニシリンが梅毒治療には欠かせないようにご紹介しましたが、ペニシリンにアレルギー反応がある方はどうしたらいいのでしょうか。

ペニシリンアレルギーがある場合

塩酸ミノサイクリンやドキシサイクリンを使用した治療を行います。ペニシリンに代わる抗生物質(抗菌薬)があるので治療可能です。

妊娠中には?

母子感染の可能性があることから、妊娠初期に梅毒の抗体検査が行われます。妊娠中でもペニシリン治療は行えます。しかし、ペニシリンにアレルギーがある方には、塩酸ミノサイクリンは使用せず(胎児への副作用の心配があるため)、アセチルスピラマイシンを使用するのが一般的です。

しっかり治療を受ければ治る病気です!

梅毒というと、治らない病気というイメージが強いかもしれませんが、医学が発展を遂げた現代医療では、不治の病ではありません。梅毒の症状は初期ではわかりづらく感じるかもしれませんが、気になった場合や不安がある場合には、専門家である医師に相談してみてください。
もし、ご自身が梅毒に感染した疑いがある場合には、パートナーにも伝え検査を促すなどして、自分自身が感染経路にならないようにしてくださいね。

まずは専門医に相談を

新宿駅前クリニックでは、皮膚科・内科・耳鼻科・泌尿器科を併設しており、平日夜19時まで診療を行っている専門の医療機関です。

メディア・記事の監修ドクター:新宿駅前クリニック院長 蓮池林太郎