梅毒の潜伏期間は何日?脳に影響が出るのは年単位って本当?

梅毒の潜伏期間はどのくらい?

梅毒にかかったかもしれないと不安に思う方が気になることの一つが、潜伏期間ではないでしょうか。

梅毒には、感染から自覚症状が発症するまでの間と、症状が進行していく過程で、何度か潜伏期間があります。梅毒に現れる潜伏期間のタイミングと、その日数、そして梅毒が進行するに従って脳や臓器に影響が出る期間などを詳しく見ていきたいと思います。

潜伏期間はどのくらいか?

梅毒は、感染してから 約3週間目まで初期症状が発生しない潜伏期間が存在します。
性感染症の場合、感染から初期症状が発生するまでの潜伏期間があるのですが、梅毒の場合、この最初の潜伏期間以外にも、
症状が現れにくい時期が定期的に訪れるのが特徴的です。

大きく分けて前期潜伏期間、後期潜伏期間の2期になる

梅毒に感染してから訪れる潜伏期間は、前期潜伏期間後期潜伏期間の2つにわけることができます。

潜伏期間が始まると、一見症状が治まるため、完治したのではないか……と勘違いする方も多いですが、潜伏期間の間も体内には梅毒の原因菌である病原体・梅毒トレポネーマが残っているため、自己判断で治療を中断しないようにしてください。

前期潜伏期間

概要

前期潜伏期間に突入すると、症状はほとんど発生しなくなります。ただし、前期潜伏期間の間には第1期の感染部位のしこりや、第2期の発熱、バラ疹・丘疹といった症状が断続的に現れる場合もあります。

いつからいつまで?

前期潜伏期間は、感染から3カ月後頃から移行する第2期の症状が治まった後に始まります。その後、1年間の潜伏期間を前期潜伏期間と呼び、この間は他者に感染させてしまう場合もあります。

後期潜伏期間

概要

前期潜伏期間を経て訪れる後期潜伏期間は、症状が全く発症しない潜伏期間となります。後期潜伏期間に突入すると、他者に対する感染力もほぼ無くなり、まるで梅毒が治ってしまったかのような状態が数年続きます

後期期間は数年も続く

後期潜伏期間は、前期潜伏期間が始まってから1年後に移行し、その後第3期が始まるまでの数年間、潜伏期間が続きます。

梅毒のウインドーピリオドは感染から4週間が目安

ウインドーピリオドとは、性病に感染してから血液検査で陰性反応・陽性反応を正しく判断できるようになるまでの期間のこと。

ウインドーピリオドは性病の種類によって数日から数ヶ月とさまざまです。ウインドーピリオド期間中は性病検査を受けても、陰性か陽性か判断できず、結果が正確に分かりません。

梅毒のウインドーピリオドは感染4週間後から3カ月後の間

梅毒は早ければ4週間から1ヶ月の間に体内に抗体という物質ができます。この抗体ができると検査で反応を示し、梅毒の性病検査が行えるようになります。

梅毒のウインドーピリオドと潜伏期間は異なります。ウインドーピリオドについてはこちらに詳しく説明しているので、参考にしてください。
梅毒の検査はすぐできない!必要な期間と判定方法とは

全身にウイルスが回るのは何日かかるのか

梅毒トレポネーマは体内に感染した瞬間から、血管やリンパ節を通って全身に感染を広げ始めています。

感染した段階でウイルスは全身に

梅毒は、感染して数週間から数ヶ月の間は、第1期と呼ばれる感染部位にしか症状が発症しない、もしくは目立つ症状が現れない期間です。

血液やリンパ液に乗って全身に回った梅毒トレポネーマによって、分かりやすい症状が現れるのが感染から3カ月後あたりに訪れる第2期です。症状の発生時期からみると、一見、第1期では感染部位にとどまっていた梅毒トレポネーマが第2期に移行して一気に全身に回ったかのように感じられますが、実際は感染と同時に全身に梅毒トレポネーマが広がっています。

全身に重大な症状が出るのは年単位

全身にまわった梅毒トレポネーマが重大な症状を引き起こすのは、第4期という感染10年後あたりからです。この頃になると、梅毒は皮膚や粘膜を超え、血管、脊髄、臓器や脳など様々な部位に重篤な症状をもたらします。この状態まで進んでしまうと、脳が侵されることによる認知症といった精神症状から、脊髄に梅毒が感染することで起こる麻痺などの症状、臓器の病変など命にかかわる手遅れの状態まで陥ってしいます。

第2期までに治療を

現代日本では、第3期、第4期まで梅毒が進行するケースは非常に稀で、めったに起こらないと言われています。
大抵の場合、第2期で正しい治療方法を行えば、全身に回った梅毒トレポネーマを駆除して完治させることができるので、しっかり治療を行うようにしてください。

怖い重複感染と検査

梅毒感染者の中には、HIV感染症やその他の性病を重複感染しているケースも多いとされています。
性感染症は感染経路があらゆる性交渉であることから、同じ感染経路でHIV感染症や他の性感染症に感染している可能性が高いとされています。

HIV感染症と梅毒

梅毒の感染が発覚した場合には、同時にHIV感染症の検査をすることもありますが、HIV感染症のウインドーピリオドは梅毒よりも長いので、改めて血液検査を行うことがあります。

妊婦健診と梅毒感染症

女性は妊婦健診の初期検診で梅毒の抗体検査を行うことが国で決められています。
これは、母体を通して赤ちゃんが梅毒に母子感染しないようにしているためです。

まとめ

梅毒に感染した際に起こる潜伏期間や、進行度による症状の発症について説明してきました。
まとめると、

  • 梅毒には初期の潜伏期間、第2期の後に現れる前期・後期潜伏期間がある
  • 梅毒の検査は感染4週間後のウインドーピリオドを終えないと正しい結果が出ない
  • 梅毒トレポネーマが、脳に影響を及ぼすのは10年以上経過してから

この3点を抑えておくと梅毒の潜伏期間について、理解が深められるでしょう。

もし、何らかの異常や不安なことがあったら、病院・クリニックなどの医療機関で専門家である医師に相談し、正しい検査方法を受け、治療につなげるようにしてくださいね。

まずは専門医に相談を

新宿駅前クリニックでは、皮膚科・内科・耳鼻科・泌尿器科を併設しており、平日夜19時まで診療を行っている専門の医療機関です。

メディア・記事の監修ドクター:新宿駅前クリニック院長 蓮池林太郎