ツライ……勃起時の痛みに。原因とその対処法まとめ

勃起すると痛い

勃起した時に痛みを感じたらどうしたらよいのでしょうか。
勃起時に痛みを感じる病気や症状は多数あり、病院できちんとした治療をしないと治らないものが多くあります。
ここでは、勃起時に痛みを伴う病気や症状、原因に関する情報を幅広く集めて解説していきます。
中には非常に危険な病気もありますので、最終的には、ご自身の痛みの原因を素人判断せず、きちんと病院・クリニックなどの医療機関で、医師に検査・治療してもらうことが重要です。

陰茎(ペニス)が勃起するメカニズム

勃起は陰茎に血が集まって起こる現象ですが、そこには複雑なメカニズムが存在します。

陰茎の構造

陰茎には血液が流れ込んで膨らむスポンジのような働きをする陰茎海綿体という組織が左右に一対あり、その下には尿道海綿体が一本存在します。
海綿体は糸のように細い血管が網目のように集まっており、その周りを白膜という分厚い膜で覆っています。

勃起のメカニズム

陰茎は以下のようなメカニズムで勃起します。
1. 男性が性的刺激を受けて興奮する。
2. 興奮したという情報が脳の中枢神経から脊髄神経を通じて陰茎に伝わる。
3. 一酸化窒素(NO)が放出される。
4. 一酸化窒素を感知した陰茎深動脈、螺行(らこう)動脈(バルブの役割)、海綿体の平滑筋が弛緩する。
5. 海綿体に血液が一気に多量に流れ込む。
6. 海綿体が膨らみ、白膜が内圧でパンパンに膨れて陰茎が硬くなり、静脈が圧迫されて血液が陰茎から出にくくなって勃起が維持される。

原因1:性病。

勃起時の痛みは性病(性感染症)が原因かもしれません。勃起をした時に痛みを伴う、性交によって感染する性病を下記に挙げていきます。

クラミジア

クラミジアはクラミジア・トラコマチスという細菌が原因の感染症です。
感染すると1~3週間の潜伏期間を経て、排尿痛や外尿道口からの分泌物により自覚します。
ただし、感染していたとしても、排尿痛や尿道口の違和感などが全く生じることが無い場合があります。そのため、感染を自覚しにくく、症状が進展して精路感染症を発症してしまうことも少なくありません。抗生物質で治療をしていきます。

淋病

淋病は淋菌が原因として起こる性感染症です。
感染すると2~7日の潜伏期間を経て、排尿痛や外尿道口からの分泌物という症状で現れます。尿検査によって診断されます。
抗生物質によって治療が行われます。しかし、最近では。薬剤耐性菌が出てきており、問題となっています。

性器ヘルペス

性器ヘルペスは単純ヘルペスウイルスが原因となって起こる感染症です。
再発が頻繁に繰り返される、厄介な感染症となっています。単純ヘルペスウイルスが外陰部や口の中に放出されている状態で性行為を行うことにより感染します。初めての発症では2~10日の潜伏期間を経て、皮膚にかゆみや痛みとともに水泡が現れます。数日経過すると、水疱が破れて潰瘍になったり、膿が出たりします。再発した時は、初めての時と同様の症状を示しますが、症状は軽いものになります。
治療法として、抗ウイルス剤での薬物療法が行われています。

原因2:性病以外

性病以外でも勃起時に痛みを伴う病気はあります。

ペロニー病

ペロニー病(ペイロニー病)は形成性陰茎硬化症とも呼ばれ、勃起時に陰茎が曲がる(陰茎湾曲ともいう)症状を発症します。
ペロニー病では陰茎海綿体を包んでいる白膜の一部が硬くなり、勃起時に海綿体の伸展を阻害します。ペロニー病は中年以降に発症しやすく、加齢が主な原因となっています。
自然治癒する場合もありますが、治癒しない場合は保存的治療や手術などで治療します。

尿路感染症

尿路とは腎臓から尿道口までの尿が辿る経路の総称で、腎臓、尿管、膀胱、尿道を含みます。
尿路に細菌が感染した状態を尿道感染症と呼び、ほとんどの場合外部から細菌が尿道口を通じて侵入してくることで感染します。

亀頭包皮炎

亀頭包皮炎は亀頭や包皮に雑菌が繁殖して炎症を起こし、痛みやかゆみ、赤みを生じる症状です。亀頭包皮炎の患者は雑菌が繁殖しやすい包茎の男性が多くで、陰茎を不衛生にしていたり、免疫力が低下していると発症しやすい疾患となっています。
カンジダ菌の繁殖によるカンジダ症によっても亀頭炎症が起こります。雑菌やカンジダ菌が尿道口に入り込むと尿道炎を引き起こすこともあります。
亀頭炎には、シュテューマー病(シュテューマ-症候群)と呼ばれるものがあります。

その他の痛み

血栓

陰茎に変形や異常が見られないにも関わらず勃起時に痛みがあるとすれば、陰茎の血管内に血栓ができている可能性があります。血栓ができて血流や血管に異常が生じると痛みが生じます。
泌尿器科で血管のエコー(ドップラー)診断で確認にできます。

カントン包茎

カントン包茎は包茎(仮性包茎も含む)の男性が無理やり包皮を剥き、亀頭を露出したまま、包皮で亀頭の根本が締めつけられることで血行が悪くなり、腫れてしまった状態を指します。
カントン包茎はかなりの痛みがあり、血流障害というかなり危険な状態なので、すぐに病院で治療する必要があります。
包皮の出口が狭い子供に起きやすく、無理やり包皮を剥かないように注意が必要になります。
包茎治療や包茎手術法を受けることにより、カントン包茎は回避することができます。

陰茎がん

陰茎がんは皮膚がんの一つで、包茎の男性が陰茎を不衛生にしていたり、ヒトパピローマウイルス感染があると発症するリスクが高まるのではないか、と推測されています。
陰茎がんの病変はカリフラワーのような腫瘤や浅いびらん・しこりなど、周囲が隆起した深い潰瘍になることが多いといわれています。
病変が赤い湿疹のように見える場合もあり、湿疹が外用薬で治らない時は病院で検査してもらうと良いでしょう。治療は切除が一般的となっています。表層部分のみの腫瘍であれば、陰茎癌であっても、陰茎を温存できますが、浸潤が起きていると陰茎の部分切除や全切除が必要になってきます。

痛みを感じたら早めに病院で検査を

勃起した時に陰茎に痛みが生じる原因は実に様々ですが、大きく分けると亀頭炎や前立腺炎などの炎症・感染症、異形、血行障害、陰茎がんとなります。
見た目で判断しやすいものもあれば、見た目だけでは原因が分からないものもあります。
何が原因であるにせよ、大切なのは早期に病院で正確な診断をしてもらい、治療を開始することです。どのような病気でも、初期であれば後遺症なく完治できる可能性が高いとされています。
自分の素人判断で間違った診断と自己治療をしていては、取り返しのつかないことになる恐れがあります。自分で判断せず、早めに病院で検査を受けるようにすることがをおすすめします。

まずは専門医に相談を

新宿駅前クリニックでは、皮膚科・内科・耳鼻科・泌尿器科を併設しており、平日夜19時まで診療を行っている専門の医療機関です。

メディア・記事の監修ドクター:新宿駅前クリニック院長 蓮池林太郎