膀胱炎で発熱!病気の仕組みや疑われる病気、検査内容まで徹底解説!

膀胱炎で発熱!?疑われる病気と検査内容

膀胱炎は繰り返してしまう病気の一つであり、繰り返す症状に悩みを抱えている人も多いのではないでしょうか。膀胱炎の症状には、排尿痛や下腹部の違和感などの軽いものから、血尿が見られるまで悪化してしまうことも。

また、意外に知られていませんが、膀胱炎で発熱の症状が見られることもあります。ここでは、膀胱炎で発熱するメカニズムや疑われる病気などについてご紹介します。

目次

膀胱炎でも発熱するの?熱が出るメカニズムについて
膀胱炎で微熱や発熱した?それは身体のサイン!
膀胱炎で高熱が出た場合に疑われる病気と症状について
膀胱炎で発熱した時に行う検査について
まとめ

膀胱炎でも発熱するの?熱が出るメカニズムについて

熱が出るメカニズムについて

炎症を起こすと発熱する仕組みについて

膀胱炎になると排尿痛や下腹部の違和感などの症状が見られます。

これらの症状は膀胱に侵入した細菌などによって膀胱内が炎症を起こすためですが、悪化してしまうと発熱などの症状が見られることがあります。

発熱は膀胱炎の悪化のサインであり、膀胱だけでなく腎臓にまで炎症が広がっていることをあらわしています。

膀胱炎の初期症状

膀胱炎の初期症状は、排尿痛や下腹部の違和感など。この病気を経験している人であれば前兆から「膀胱炎かも」と気がつく人も多いです。

この前兆の時点で適切な治療を行うことで症状の悪化を防ぐことができます。

膀胱炎の中度症状

初期症状を放置してしまうと、激しい痛みを伴った排尿痛や血尿などの症状が見られます。
排尿痛の感じ方は人それぞれですが、歩けなくなるほど痛みが強い人もいるほど。

そして、血尿が見られることもあり、突然のことで驚く人も多いかもしれません。血尿に関しては、膀胱炎の症状に伴うものであれば心配はないとされています。

膀胱炎の重症症状

膀胱炎が悪化すると腎臓まで炎症が広がることも。腎臓に炎症が広がると、腎盂腎炎という病気になり、膀胱炎の症状に加えて高熱、寒気、身体の痛み、吐き気、嘔吐などが起こることがあります。

腎盂腎炎は、膀胱炎の原因となる細菌が尿管を通って腎臓に達し、血液内に細菌が繁殖してしまうことで、発熱などの症状を引き起こします。血液中に入り込んだ細菌は血流に乗って全身へと運ばれ、敗血症という命に関わる病気になる危険性があります。

腎炎まで悪化してしまうと膀胱炎の治療だけでなく、腎盂腎炎の治療が必要になり、場合によっては入院することもあります。

膀胱炎でも発熱するのか?

膀胱炎の一般的な症状に発熱は見られません。

ただし、膀胱炎の排尿痛や下腹部の違和感などの症状の感じ方には個人差もあり、自覚症状がないまま膀胱炎だったという人もいれば、膀胱炎になったら発熱するという人もいます。

もし、膀胱炎の症状を自覚している中で発熱の症状が見られた場合は、
膀胱炎が悪化しているサインであるため放置してはいけません。腎盂腎炎になると高熱が見られますが、高熱ほどではない発熱であっても油断せずに病院で診てもらうことが必要です。

また、風邪によって免疫力が低下してしまうなどの様々な要因によって、膀胱炎を発症してしまうことも。この場合は、風邪の症状で膀胱炎に気がつかず悪化してしまうケースも多いため、注意してください。

風邪で発熱している場合は、膀胱炎の悪化症状なのか風邪によるものなのか判別がつかないことも多いので、膀胱炎の症状があるか確認することが大切です。こちらも病院・クリニックなどの医療機関に受診することをおすすめします。

膀胱炎で微熱や発熱した?それは身体のサイン!

微熱や発熱は身体のサイン

膀胱炎が上行感染を起こしている?

膀胱炎が悪化すると膀胱内で繁殖した細菌が腎臓にまで広がってしまいます。

本来であれば、腎臓で作られた尿は尿管を通って膀胱に溜まって、上から下へと一方通行になります。しかし、腎臓にまで炎症が広がる時は、膀胱から尿管を通って腎臓に行くため下から上への感染になります。これを上行感染と言います。

上行感染が起こってしまった場合、腎盂腎炎になる可能性が高いです。

腎盂腎炎の可能性

膀胱炎による腎盂腎炎は、膀胱内に繁殖した細菌が原因で引き起こされることが多く、腎臓全体に炎症を引き起こすため高熱や腰痛などの症状が見られ、早急に治療が必要な状態です。

腎盂腎炎の特徴は高熱が見られることであり、急に高熱が出たという場合は膀胱炎が悪化していることが考えられます。

どうして膀胱炎が上行感染するのか?

悪化すると上行感染を起こし、腎盂腎炎という病気を引き起こしてしまいますが、なぜ膀胱内の細菌が腎臓に広がってしまうのでしょうか?

放置していた

膀胱炎を放置した場合、悪化して腎盂腎炎になる場合があります。繁殖した細菌が尿管を通り、腎臓に入り込んで引き起こす炎症。
放置してしまうと、膀胱内の細菌が繁殖して上行感染の原因になる可能性も。排尿痛などの症状が見られ、微熱が続いた状態を放置してしまうと悪化してしまいます。

膀胱炎の自覚症状の他に微熱が続くなどの発熱症状が見られた場合は、その後高熱が出て腎盂腎炎を発症する場合があります。

膀胱炎で高熱が出た場合に疑われる病気と症状について

高熱が出た時の病気と症状とは?

要注意!こんな病気が疑われる!

膀胱炎になると様々な症状が見られますが、微熱が続き高熱などの症状が見られたら膀胱炎以外の病気のサインかもしれません。

腎盂腎炎

膀胱炎が悪化すると腎盂腎炎になる場合があります。腎盂腎炎になると40度近くの高熱が続き、吐き気や寒気などが発症。
微熱が続き高熱の症状が見られますが、症状が見られず突然高熱がでることもあります。

急性腎不全

急性腎不全とは、急激に腎臓の機能が低下してしまい正常に働かなくなってしまった状態。
腎臓は身体の老廃物や水分、電解質などを排出することで、体の中のバランスを保っています。しかし、腎盂腎炎が悪化してしまうことにより、腎機能が低下して腎不全になってしまうこともあります。

腎盂腎炎が悪化した場合、腎不全が引き起こされ炎症が続くため高熱が見られることもあります。

発熱以外に起こる症状について

膀胱炎が悪化してしまうと腎盂腎炎など腎臓にまで炎症が広がり、高熱などが発症。
しかし、症状の出方には個人差があり、高熱が見られないまま悪化してしまう人も。

それでは、腎盂腎炎を判断するための発熱以外の症状を見ていきましょう。

悪寒、ふるえ


高熱が出ることが症状の特徴であり、悪寒やふるえが見られることがあります。

悪寒やふるえは高熱になる前兆でもあり、このような症状が見られたら発熱することが考えられます。

腰痛・わき腹の痛み

腎盂腎炎は、腎臓に炎症が起きている状態であり、腎臓がある背中やわき腹部分に痛みを感じることがあります。

※痛みの程度や感じ方は個人差があります。

尿が濁る

膀胱炎の症状として尿の濁りが見られます。

これは蛋白尿と呼ばれ、腎臓の機能が低下している時に見られる症状です。

熱に関する諸症状(関節痛 倦怠感)

その他の症状としては、関節痛や全身のだるさである倦怠感などを感じることもあります。

膀胱炎で発熱した時に行う検査について

膀胱炎で発熱した時の検査について

尿検査

膀胱炎の症状だけでは発熱が見られることは一般的にありません。
体質などによって個人差もありますが、膀胱炎の症状に加えて発熱などの高熱が見られた場合は、腎盂腎炎を疑います。

腎盂腎炎を判断するためには、尿検査が行われます。

尿沈渣の目的と結果について

尿沈渣とは、尿を遠心分離機にかけ、沈殿した白血球などの細胞の量や種類を調べる検査。

基準値は一視野に対して、赤血球が0〜4個以下、白血球が0〜4個以下です。

※服用している薬剤や発熱などの症状により一時的に陽性になることもあります。

異常が考えられる疾患は以下の通りです。

赤血球が増加 腎炎、尿路系の炎症など
白血球が増加 尿道炎、膀胱炎、腎炎など

尿培養の目的や結果について

尿培養とは、膀胱内に存在する細菌を判定するための検査。

膀胱尿は本来であれば無菌状態です。

しかし、膀胱炎などの細菌に感染していると尿中に細菌が存在しているため、培養検査で細菌の種類などを特定するために行われます。

潜血反応の目的と結果について

尿潜血検査は、尿中に赤血球が混ざっているかを調べる検査。

尿潜血検査の基準値は、陰性(ー)であり、異常値は陽性(+)として結果に表されます。

膀胱炎や腎炎、尿道炎の場合は、尿潜血(+)となり、尿中に赤血球の混入が認められます。

どうして尿検査の尿は中間尿なのか?

尿検査を行う時に注意しなければならないポイントがあります。

病院やクリニックなどで尿検査を行う時に「中間尿を採取してください」と声をかけられることがあります。

これは、尿道に付着した常在菌など、検査に関係がない細菌を洗い流すために行われること。尿の出始めは採らず、中間の尿を採取することから中間尿といいます。

尿を出始めから採取してしまうと、尿道に付着した常在菌が混入してしまい、膀胱内の細菌を判定できなくなってしまいます。そのため、最初は尿を少し出してから採尿する必要があります。

尿検査では蛋白尿や細菌、尿潜血などの検査を行いますが、尿検査では尿路系の感染症にかかっているということしか分かりません。

膀胱炎の一般的な症状として発熱は含まれないため、発熱の原因である腎臓の炎症を判断するために血液検査を併用します。

血液検査

発熱が見られる場合は血液検査を行うことが多いです。

血液検査の目的と結果について

血液検査の目的は、炎症データと腎機能などを調べるためです。

血液検査の結果と基準値は以下の通りです。

腎機能検査

クレアチニン(Cr)は腎臓でろ過され尿中に排出されるものであり、数値が高いと腎機能が低下していることを表します。

基準値:男性(1.00以下)女性(0.70以下)

感染症検査

感染症の程度はCRPと白血球の数値で判断されます。

CRPの基準値:0.30以下
白血球の基準値:2.5以下

CRPと白血球の数値が高い場合は、炎症が起こっていることが考えられるので、血液検査では、発熱の原因である腎臓の炎症や炎症データの数値を確認します。

腎盂腎炎を発症し悪化してしまうと腎機能の低下も見られるので、腎機能の数値は大切な情報となります。

また、炎症の程度を知ることで重症度などが分かります。

これらの検査は、内服による治療を行い薬物の効果がしっかり出ているか症状が緩和しているかなどを判断するために何度か行われることがあり、検査結果を元に治療方針や治療で使用する薬剤も選択されます。

まとめ

膀胱炎で発熱したら病院へ!

膀胱炎を繰り返している人は膀胱炎の症状を軽く考えてしまい、放置してしまっているという人も多くいます。膀胱炎の症状を放置すると、腎臓にまで炎症が広がり悪化してしまうことも……。

膀胱炎では一般的な症状として発熱は見られないので、微熱がずっと続いている、発熱や高熱の症状が出ていると自覚したら、すぐに医療機関で受診することが大切です。

膀胱炎も腎盂腎炎もすぐに対処することで、治療も内服だけで短く済むことや、入院治療の必要もなくて済むこともあるので、症状に気がついたら出来るだけ早く受診し、専門家である医師の診断・治療を受けるようにしましょう。

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メディア・記事の監修ドクター:新宿駅前クリニック院長 蓮池林太郎