膀胱炎が治らない・繰り返す!腹痛・腰痛・かゆみの原因と再発予防

膀胱炎から来る痛みについて

膀胱炎を何度も繰り返してしまい、辛いと感じている人も多いのではないでしょうか?

膀胱炎は一度かかってしまうと再発してしまう病気の一つでもあるため、繰り返す症状に悩まされている人も多いはず……。
膀胱炎が再発しないためには日頃の生活から予防することが大切です。

ここでは、繰り返す膀胱炎の予防と腹痛やかゆみなどの原因について解説していきます。

つらい症状「腹痛」や「下腹部痛」・「腰痛」はナゼ起こる?

腹痛に悩む男性

腹痛はこうして起こる!

膀胱炎になると症状の一つとして腹痛があります。

痛みの感じ方や程度などは個人差がありますが、不快な症状であることに変わりないですよね。
それでは膀胱炎になると、なぜ腹痛が起こるのでしょうか?

腹痛の原因は様々な病気などが考えられますが、膀胱炎の場合は下腹部あたりに腹痛が見られることが特徴。お腹の痛みの場所はどこか、常に痛いのか、痛みの程度などによって原因が変わってきます。

下腹部痛について

同じ腹痛でも膀胱炎の場合は、下腹部に腹痛が見られることが多くなっています。
女性であれば月経などで下腹部痛の痛みを経験しているため、多少の痛みであれば我慢できる人も多いのではないでしょうか。

下腹部の痛みは排卵痛にも似ているので、そのまま放って置く人も多いかもしれません。
この下腹部痛の原因には、膀胱炎だけでなく女性器の疾患が隠れていることがあります。また、虫垂炎などの可能性もあり、お腹の痛む部分が移動してきた・急激に痛みが激しくなったなどの症状が見られる場合は医療機関で受診する必要があります。

下腹部痛のメカニズム

膀胱炎によって引き起こされる下腹部痛のメカニズムを見ていきましょう。

膀胱炎は大腸菌などの細菌が尿道から膀胱に入り込むことで起こる尿路感染症という病気です。膀胱内に入り込んだ細菌が膀胱内で炎症を起こし、尿を貯める・排泄する、などの膀胱の機能に障害が起こります。

膀胱炎を発症している間は、常に膀胱内に炎症が起きている状態なので下腹部に痛みが見られることに……。この下腹部痛を「いつもの膀胱炎だ」とそのまま放置してしまう人もいますが、放置している間にも細菌が増殖し、症状は悪化してしまいます。

そのうち痛すぎる痛みへと変化し、激痛を感じることがあります。

痛みの範囲や痛みが強くなるなどの症状が見られる場合は、膀胱炎の炎症が広がり、悪化していることが考えられるので、注意してください。虫垂炎や排卵痛と区別するためには、以下の症状などがみられます。

  • 膀胱炎の症状である尿回数が多くなる多尿
  • 膀胱炎の刺激によって切迫性尿失禁と呼ばれる尿もれの症状
  • 検査によって尿中にタンパク質の混入が見られる蛋白尿などの症状

などが見られます。

膀胱炎を繰り返している人の中には、このような膀胱炎の下腹部痛に対してご自分で鎮痛剤を使用したりする人もいますが、膀胱炎の原因に対して対処しなければ、悪化を招いてしまうことがあります。

腰痛も膀胱炎に関係している!

腰痛に悩む女性

膀胱炎の症状の中の一つに腰痛が現れることがあります。

下腹部痛だけでなく腰のあたりに痛みを感じ始めたら膀胱炎が重症化したサイン。腰痛だけでなく、
膀胱炎の症状に発熱、吐き気などが見られたら要注意です。

腰痛が起こるメカニズム
腰痛の原因は、膀胱炎を起こしていた細菌などの原因菌が腎臓にまで達してしまったためです。膀胱内の細菌が腎臓につながる尿管に侵入し、逆行性感染を引き起こし腎臓に炎症を引き起こします。

腎臓は人間の左右の背部に位置する臓器なので、腰痛の症状が見られることになります。腎盂腎炎まで悪化してしまうと命の危険性もあるため、早急に医療機関を受診することが大切です。

「排尿痛」・「残尿感」や「アソコがかゆい」はどうしてか?

残尿感に悩んでいる人のトイレ

排尿痛を感じたら?

膀胱炎になるとおしっこを出すときに痛みを感じる排尿痛という症状が見られる場合があります。頻尿の症状に加え、おしっこをするたびにヒリヒリとした痛みの症状に辛さを感じている人も多いはず。
なかなか治らない慢性化した膀胱炎は、ひどい痛みを生じることもあります。

膀胱に炎症が起きているはずなのに、なぜ排尿痛が起こるのかと思ったことがある人も多いのではないでしょうか。

排尿痛を感じる理由

膀胱炎は膀胱内に細菌が侵入して炎症を起こしている状態ですが、細菌は尿道口から侵入し、膀胱内の炎症が尿道全体にまで広がってしまうと、激しい排尿痛を感じるようになります。

対処法

膀胱炎によって生じる排尿痛は、根本的な原因である細菌が体内から除去されることで症状は軽減されます。
対処法としては、病院で受診して原因菌に効く抗生物質を飲んで治療すること。

抗生剤の中には妊婦さんや授乳中の産婦さんには内服できないものもあるので、医師に相談しましょう。また、痛みに関しては鎮痛剤も処方してもらえるので、痛み止めで緩和することも可能です。

薬だけでなく水分をしっかり摂り、尿とともに細菌を外に早く出すことも対処法の一つ。痛いからといって水分を控えてしまう人もいますが、水分摂取を積極的に行うことが早く治すためには大切になります。

残尿感を感じる時は?

膀胱炎になると1日に何度もトイレに行く頻尿の症状が見られ、トイレに行っても残尿感があるという人も多くいます。この残尿感は起きている時だけでなく、夜中寝ているときにも起こるため、膀胱炎の症状だけでなく睡眠不足にも悩まされる人も。

残尿感を感じる理由

残尿感の原因は膀胱炎の症状にあります。

膀胱炎になると細菌などの原因菌が膀胱内に炎症を起こし、膀胱内が常に刺激された状態になり、膀胱の刺激によって残尿感が生じてしまいます。

対処法

残尿感も排尿痛と同様に、
病院で処方された抗生剤を内服して原因菌を体外へ出すことが大切です。

また、膀胱炎になると排尿痛や残尿感の不快な症状により水分を控える人も多いですが、水分摂取を控えてしまうと尿がなかなか作られず、少量の尿が膀胱内に留まってしまう状態になります。

この少量の尿が残ってしまう状態が膀胱を刺激し続け、残尿感が増してしまう場合も。
薬剤での治療と合わせて、積極的に水分を摂り、尿を作り、細菌とともに体の外へ出すようにしましょう。

「アソコがかゆい」不快感は?

膀胱炎になると排尿痛や残尿感の症状のほかに、アソコのかゆみを感じる人もいます。特に、アソコのかゆみを感じるのは女性が多く、膀胱炎の痛みとかゆみで悩まされている人も多くなっています。

膀胱炎とアソコは関係がなさそうに感じますが、かゆみの原因はなぜなのでしょうか?

どうしてアソコがかゆくなるのか

 
膀胱炎の治療は、抗生物質が処方されます。この薬剤は原因である大腸菌などの細菌を殺菌する効果があります。
この抗生物質を内服することによって、身体の中に必要な常在菌まで殺菌してしまうことがあります。

このため、膀胱炎の治療中にカンジダ膣炎になってしまい、アソコのかゆみが起こってしまうことも。
カンジダ菌は、膣内の常在菌の一つですが、抗生物質などを内服すると常在菌まで殺菌してしまうため、膣内の自浄作用が働かなくなり発症してしまうことになります。

対処法

カンジダ膣炎は免疫力が低下している時などに発症します。

膀胱炎の治療を行なっている時は、しっかり睡眠をとり、免疫力を低下させないように心がけることが大切です。
また、女性は肛門と膣の距離が短く大腸菌などの細菌が入り込みやすいため、尿道 → 膣 → 肛門の一方方向で拭くようにしてください。

膀胱炎が治らない・繰り返す人はストレスやアルコールなどに注意して!

飲み会でビールばかり飲むのは膀胱炎に繋がる

アルコールは厳禁なのはナゼか?

膀胱炎になったら医者からアルコールなどの飲酒は控えるように指導されることがあります。
膀胱が原因だからお酒を飲んでも大丈夫なのではと、思う方もいるかもしれません。しかし、アルコールなどの飲酒が膀胱炎を悪化させてしまっているかも……。

アルコールには血管を拡張させる作用があり、飲酒を行うと血行が良くなります。
炎症を起こしているときに血行が良くなってしまうと、
炎症が悪化してしまう可能性が高くなっています。

またアルコールは免疫力を低下させてしまい、
炎症疾患の治りが遅くなってしまいます。

飲酒をするとトイレの回数が増えるので、膀胱炎には悪くないと思いがち。しかし利尿作用がある代わりに脱水なってしまい、症状が悪化する場合もあります。
膀胱炎がなかなか治らない、繰り返し発症するという人は、膀胱炎になっている時の飲酒が原因かもしれません。

ストレスを極力避けた生活を!

膀胱炎はストレスによっても引き起こされることがあります。その原因は、ストレスが免疫力を下げてしまうことに。

ストレスを感じると自律神経が乱れてしまい、交感神経と副交感神経のスイッチの入れ替えがうまく出来なくなります。仕事などのストレスを感じる生活を送っていると、食事や運動にも気を配れなくなってしまい、生活習慣も不規則に。

ストレスにより引き起こされる膀胱炎を予防するためには、ストレスと上手く付き合っていくことが大切です。特に慢性膀胱炎の人は、日頃から水分をしっかり摂り、排尿を我慢しないようにするなどの心がけが必要になります。

眠れない…寝不足はやめよう

仕事で疲れているのに眠れない、夜更かしをしてしまうという人もいるのではないでしょうか。寝不足は膀胱炎を悪化させてしまう原因の一つです。

寝不足になってしまうと体が休めず免疫力も低下してしまい、だるさなどを感じることも。

また寝不足により膀胱炎が悪化してしまうと、残尿感により眠れないという悪循環に陥ってしまいます。残尿感によりトレイに行っても少量の尿しか出ないという症状も見られ、余計にストレスになってしまい更に悪循環に……。

食生活の見直しや水分摂取を心がける!

膀胱炎を悪化、再発させないためには、規則正しい生活を心がけることが必要になります。アルコールの摂取など食生活を見直し、バランスの良い食事を心がけましょう。

また、普段はあまり水分を摂らないという人も多いですが、水分を摂らないことにより膀胱炎を発症してしまうことがあるので、積極的に水分摂取を行い、膀胱内に細菌が貯留しないようにすることも対処・予防方法の一つです。

初期の軽い症状の膀胱炎であれば、水分をたくさん摂り、排尿を促すことで症状が軽くなりそのまま自然に完治することもあります。
膀胱炎かな?と前兆を感じたら、病院での治療とともに食生活の見直し、合わせて水分摂取を心掛けましょう。

他に考えられる原因は?

膀胱炎になった時は、お風呂で湯船に浸かる入浴や、プールなどを避けた方が良いと指導されることもあります。

入浴やプールが膀胱炎の悪化に直接関わっているわけではありませんが、入浴などはエネルギーを消費してしまうため、疲れが大きいことが理由として挙げられます。

疲れは免疫力の低下を招き、膀胱炎の悪化につながってしまいます。膀胱炎の症状が見られている時は、入浴やプールなどは控えた方が良いでしょう。もちろん、シャワーを浴びて肛門部分など身体を清潔に保つことは必要です。

膀胱炎が悪化してしまう原因の中には、風邪などの症状と併発して起こるものもあります。
寒気や吐き気など一般的な風邪により、免疫力が低下してしまい膀胱炎を発症してしまうことも。風邪の症状で膀胱炎に気がつかず、血尿が出て初めて膀胱炎になっていると気がついたという人もいます。

逆に、膀胱炎を我慢し続けて歩けないほどの痛みの症状が出てしまったという人も多いとされています。

治療薬を飲んでも繰り返す・治らない時には?

自己判断で薬の使用有無をやめてはいけない

自己判断で市販薬を服用している

膀胱炎を繰り返している、薬を飲んでいても治らない、などのお悩みを抱えている方もいらっしゃると思います。中には仕事で病院に行く時間がないから市販薬に頼っているけど治らないという人も。

膀胱炎をしっかり治すためには原因菌を排除することが必要になり、原因菌を排除するためには病院で処方される抗生物質を内服することが必要になります。市販薬はあくまで膀胱炎の排尿痛などの症状を緩和するものであり、抗生物質のように強い成分は含まれていません。

また、市販薬の中には膀胱炎に効果がある漢方が含まれているものも多いですが、漢方は即効性がなく飲み続けることで効果が得られるものといわれています。

膀胱炎の排尿痛や残尿感などの症状をすぐに直したい!と考えている人には、市販薬の効果が感じられないこともあります。

市販薬に頼ってばかりいると膀胱炎が悪化してしまい腎盂腎炎などの上行感染を起こす可能性があるので要注意

腎盂腎炎になると発熱や吐き気、めまいなどの症状が見られることもあるので、市販薬を数日飲み続けても症状の改善が見られない場合は病院で診てもらうことを視野に入れてください。

医師の指示を守っていない

膀胱炎の治療を行う時は、抗生物質など様々な種類の薬が処方されます。膀胱炎が治らず繰り返し再発してしまったという人の中には、医師の指示を守っていない人もいます。

病院で処方された抗生物質は効力が強く即効性があるため、すぐ症状が見られなくなったからといって、指示通りに飲まずに自己判断で内服をやめてしまう人も。

自覚症状が見られなくても、細菌が完全に駆除されたわけではないので、医師の指示通りにしっかり飲みきることが大切です。

トイレを我慢している

仕事などでトイレを我慢してしまう人は、膀胱炎を繰り返してしまうことが多くなっています。

トイレを我慢してしまうと、尿道などの細菌が繁殖しやすくなってしまい、膀胱炎が治りにくくなってしまいます。
膀胱炎を治すためには、水分をしっかり摂取して尿を外に出すことが必要。オフィスワークの女性などは膀胱炎になりやすい傾向にあるため、水分摂取とトイレに行くことを心がけましょう。

まとめ

膀胱炎は一度かかってしまうと何度も繰り返してしまい、治りにくい人も多い疾患。排尿痛や残尿感などの、辛い症状に悩まされているという人も多くいます。
慢性膀胱炎になっている人は、膀胱炎の症状に慣れてしまい悪化させてしまうこともあるので、正しい治療法と予防することが大切です。

「少しでも膀胱炎かも」と思ったら、すぐに病院で診てもらうことが、症状を悪化させないための心がけになります。

まずは専門医に相談を

新宿駅前クリニックでは、皮膚科・内科・耳鼻科・泌尿器科を併設しており、平日夜19時まで診療を行っている専門の医療機関です。

メディア・記事の監修ドクター:新宿駅前クリニック院長 蓮池林太郎