膀胱炎の女性・妊婦は要注意!妊娠中に起こる3つの理由と予防方法

膀胱炎、女性は要注意!妊娠中に起こる理由と予防法

「排尿時にピリピリとした痛みを感じる」、「最近頻尿気味かも?」こんな症状を感じたら、膀胱炎にかかっているかもしれません。

膀胱炎は
女性がかかりやすい病気の一つ。

女性発症率が高く、放置してしまうことで重症化することもあり、日ごろの予防と早期治療が大切です。
男性の皆さんもかかる可能性がある膀胱炎について知っておきましょう。

今回は女性が膀胱炎になりやすい理由と、妊娠中や産後に注意したいことなどをまとめました。
パートナーである女性のためにもしっかり確認してくださいね。

目次

膀胱炎が女性に多い理由について
なぜ妊娠中は膀胱炎にかかりやすいのか?
産後の女性も要注意!授乳中の膀胱炎は?
女性の膀胱炎は何科を受診すればいいの?
まとめ

膀胱炎が女性に多い理由について

膀胱炎が女性に多いのは何故?

尿意を感じる感覚が極端に短くなる、残尿感や排尿時の痛みを覚える、これらの症状は膀胱炎にかかると起こりやすい症状です。

膀胱炎とは尿を貯める膀胱という器官に雑菌が浸入・増殖し、粘膜に炎症を起こす病気のこと。

重度の膀胱炎になると血尿が出る、尿が濁るなどの症状が起こり、腎臓まで炎症が広がってしまうと腎盂腎炎を引き起こします。

膀胱炎は、一般的に女性の方が発症しやすいとされています。

女性に膀胱炎が多い理由

女性の5人に1人は経験しているとされるほど女性発症率が高い膀胱炎。なぜ発症に男女差があるのでしょうか。

女性が膀胱炎になりやすい理由には体の構造、生活習慣など、いくつかの理由が挙げられます。

膀胱炎にかかりやすい身体の構造

女性が膀胱炎になりやすい原因の中で、最も大きいものは身体の構造によるもの。

その原因は、女性の身体の構造上、男性と比べると尿道が短く、尿道の入り口と肛門が近いことが挙げられます。
そのため、細菌が膀胱内に侵入する確率が高くなり、大腸菌などの細菌感染によって起こる急性膀胱炎に感染しやすくなってしまいます。

トイレを長時間我慢することが多いから

女性は家事や仕事が忙しいと、トイレに行くのを長時間我慢してしまう傾向にあります。

仕事や育児などで、自分のタイミングでトイレに行かれないことも多く、トイレを我慢する原因の一つ。
トイレを我慢する=排尿をしないことで、尿を長時間膀胱に溜めることになり、雑菌が繁殖し膀胱炎になる原因となります。

性行為によって雑菌が浸入しやすいから

人の皮膚や粘膜には数え切れないほどの細菌・雑菌が付着しています。

性行為で性器周辺が擦れることによって、性器の周辺に付着している雑菌が尿道や膣に侵入する可能性も。
性行為前・後のシャワーなどで、清潔を心がけなければ、膀胱炎にかかる確率が高まります。

生理と膀胱炎の関係は?

生理と膀胱炎の関係は?

ほとんどの女性が経験する生理も、女性の膀胱炎確率を上げる要因の一つ。

一般的に、生理中や生理の前後には以下のような理由で膀胱炎の発症率が高まるとされています。

ナプキンの使用などで雑菌の繁殖が増える

生理時はナプキンやタンポンを使用します。

経血等を含んだナプキンは、高温多湿の環境を作り、膣や性器周辺に雑菌が繁殖しやすくなってしまいます。

雑菌が多いということは、それだけ尿道から膀胱に雑菌が侵入するリスクが上がるということ。そのため、生理中には膀胱炎になる確率が高まります。

エストロゲンの低下が膀胱炎の原因に

生理中や生理直後は、体内で女性ホルモン「エストロゲン」の分泌量が低下しています。
このエストロゲンは粘膜に栄養を与え細菌や刺激から守る働きがあります。

生理中はエストロゲンの分泌が減ることで、粘膜が細菌の攻撃を受けやすくなり、膀胱炎が発症しやすくなります。

生理前にはPMSの症状で頻尿を感じることも

生理前1週間から生理直前まで、ホルモンバランスの乱れによって体調に変化を感じる、
PMS(月経前症候群)という症状があります。

PMS期間は精神的な神経の乱れや倦怠感、頭痛・腹痛など人によって様々な症状が現れますが、その中の一つに頻尿という症状も。この頻尿を生理前に体験している女性は、生理前に膀胱炎の症状が出たとしても、それが膀胱炎かPMSなのか分からず放置してしまう可能性につながります。

なぜ妊娠中は膀胱炎にかかりやすいのか?

妊娠中は膀胱炎にかかりやすい?

女性は妊娠中も膀胱炎に注意しなければなりません。

妊娠中の女性の体はとてもデリケートです。
膀胱炎になりやすい原因やその予防方法を確認し、なるべく身体にストレスを与えないようにしてください。

どうして妊娠時に多いのか?

なぜ妊娠時に膀胱炎を引き起こす女性が多いのでしょうか。ここではその理由を3つご紹介していきます。

1.ホルモンバランスが乱れやすくなっているから

妊娠中は体内のホルモンバランスが乱れて、自律神経の働きも崩れやすくなります。

その結果、体内で正しく作用するはずの免疫機能が働きにくくなり、普段なら免疫機能によって排除できる雑菌の攻撃も受けやすくなってしまうからです。

2.おりものの量が通常よりも増えるから

妊娠中はおりものの量が増える傾向にあり、性器周辺が汚れやすくなります。

湿った場所には雑菌が繁殖しやすく、おりものは雑菌の餌となります。
尿道周りに雑菌が増えることで膀胱炎になる可能性も高まることになります。

3.大きくなったおなかが膀胱を圧迫するから

妊娠して赤ちゃんが発育し、大きくなっていくと、お腹はどんどん膨らみそのほかの臓器を圧迫していきます。
もちろんそれは膀胱も例外ではありません。

膀胱が外部から圧迫されると、尿のたまる量にも変化が現れ、普段より頻繁にトイレに行きたくなります。

しかし、大きなお腹を抱えてトイレに移動したり、便座に腰掛けたりするのはとても大変。
そのせいで尿意を我慢することが増え、膀胱に尿がたまっている時間が増えて雑菌が繁殖しやすくなります。

妊婦さん向けの膀胱炎の予防法まとめ

妊婦さんが膀胱炎にかからないようにする、できるだけリスクを回避することはできるのでしょうか。

ここでは、妊婦さん向けの膀胱炎の予防方法についてご紹介していきます。

トイレを我慢せず回数や尿の色の変化を見逃さない

トイレに行くのが面倒でも、尿意を感じたらすぐにトイレに行って膀胱内に尿を溜めないようにしましょう。

また、妊娠初期から尿の回数や色・性状を記録しておくと、膀胱炎の初期症状に気付きやすく、すぐに治療につなげられます。

水分摂取は1日1.5L~2Lを目安に

トイレの回数が増えるのが嫌、という人の中にはトイレに行かなくて済むように、水分摂取量を減らす方法を取る人もいるかもしれません。
しかし、十分に水分を取らないことは身体に悪影響を及ぼし、膀胱に増殖した雑菌を排出し切れない原因にもなります。

人間の身体に必要な水分は1日平均1.5〜2Lといわれています。
この量を目標にこまめな水分補給を心がけましょう。

性器周辺を清潔に保つ

妊娠中には、性器周辺を普段よりも清潔に保つよう注意が必要です。

清潔でいるにはシャワーを浴びることが一番かもしれませんが、時間がない時や身体の不調等でシャワーやお風呂に入れない時は、トイレのウォシュレット機能で性器周辺を洗い流すだけでも雑菌の繁殖を抑えることが可能。
ただし、あまり強い水圧で洗ってしまうと、水圧で雑菌を尿道に送り込んでしまう可能性もあるので注意してください。

さらにシャワーで洗う時も強い洗浄力の石鹸を使ったりすると、皮膚や粘膜を守る常在菌まで殺してしまうことがあります。
適温のお湯と刺激の少ない石鹸類で優しく洗うようにしましょう。

産後の女性も要注意!授乳中の膀胱炎は?

産後の女性も注意しよう!

妊娠中だけではなく、出産後も膀胱炎のリスクは低下しません。
産後の女性は自分の身体だけでなく、赤ちゃんのことも守らなければならず大変ですが、膀胱炎の原因や授乳への影響など、しっかり頭に置いておきましょう。

男性は女性の身体の仕組み・膀胱炎のリスクを理解して、産後女性の身体の変化と共に向き合っていけるといいですね。

産後女性も膀胱炎に気をつけて!

産後の女性も膀胱炎のリスクは高いままです。
ここでは産後の女性=産婦さんの膀胱炎リスクを3つご紹介します。

出産で排尿に関わる神経が乱れるから

妊娠や出産は女性の身体に大きな負担をかけます。

この身体への大きな負担は、
排尿に関する神経を一時的に乱してしまうことがあり、尿がたまっているのに尿意を感じなくなるといった状況になることも。
こういった状況が続くと、膀胱にたまった尿に雑菌が増殖し膀胱炎を引き起こしてしまいます。

出産・育児疲れが免疫力を低下させるから

出産や赤ちゃんの世話はとても疲れますし、育児疲れでストレスも溜まりがちに。
そういった疲れやストレスは蓄積されるとホルモンバランスを乱す原因となり、免疫力を低下させてしまいます。

体を守る免疫力が低下すると、膀胱炎だけでなく様々な病気にかかりやすくなるので、体調にはくれぐれも気をつけてください。

赤ちゃんの世話や家事でトイレに行く時間が取れないから

赤ちゃんは、ある程度成長するまでは片時も目を離せない存在。

夫が協力してくれる時間帯はともかく、家に一人でいる間は、赤ちゃんのお世話をしながら家事をしなければならないことも。
そんな忙しさからついトイレに行く時間も惜しんでしまう、トイレに行くことすら忘れてしまうと、尿に雑菌が増えて膀胱炎が起こりやすくなります。

授乳中の膀胱炎はどうすればいいの?

授乳中の膀胱炎はどうすればいいのか?

もし、授乳中に膀胱炎になってしまったらと不安に思う方も多いかもしれません。授乳中に気になることについてまとめました。

授乳は大丈夫なの?

たとえ膀胱炎になったからといって授乳を中断する必要はありません。
症状を感じたらすぐに病院で診断を受け、授乳に影響のない治療を行ってもらえるからです。
自己判断せずに医師に相談するようにして下さい

抗生物質は安全なの?

膀胱炎の症状によっては抗生物質を処方されることがあります。

しかし、この時に処方される薬は授乳などに影響しないものになっているので、安心して使用してください。
ただし、病院に行った際に出産後であることや授乳中であることを医師にあらかじめ言っておかないと、授乳などに影響を及ぼす薬が処方されてしまうケースもあります。
受診は妊娠・出産時のカルテがある病院・クリニックなどがおすすめです。

女性の膀胱炎は何科を受診すればいいの?

女性の膀胱炎は何科を受診するの?

では、実際に膀胱炎になった時、病院は何科に行けばいいかについて説明します。

日常的に病気になった時に利用しているかかりつけの病院があれば、そのかかりつけの病院に行くといいでしょう。カルテがある病院なら過去の病気や薬の処方などをすぐに確認できるので、より適切な治療が可能です。

泌尿器科

泌尿器科は尿路・生殖器などの診療を行う診療科です。膀胱炎の専門科ですが、男性医がいたり、男性の患者が多かったりというイメージから行きづらいと感じる女性も少なくありません。

そのため、病院の中には女性泌尿器科などを設けている所もあります。

内科

かかりつけの病院や付近の病院・クリニックに内科しかないという場合、内科を受診しても問題ありません。

膀胱炎は主に問診と尿検査で診察を行うので、設備が整っている病院なら内科でもしっかり診察してもらえます。仮に内科が適していないと判断された場合には、最も適した診療科を紹介してもらうこともできます。

婦人科

妊娠中や産後ではない場合、婦人科でも診察・治療が受けられます。

泌尿器科はなんとなく行きづらい、女性特有の相談をしたい、という方は婦人科を選ぶ方が無難かもしれません。
ですが、血尿が出るほど重症化している場合や、頻繁に膀胱炎の症状が発症する場合などは、婦人科から泌尿器科を紹介される場合もあります。

産婦人科

妊娠中や出産後に膀胱炎の診察を受ける場合は、産婦人科を受診することをおすすめします。

妊娠中、産後は女性の身体だけではなく、赤ちゃんのことを考えた治療を行わなければなりません。
そのため、もし膀胱炎になったらできるだけ出産・妊娠で関わった病院・クリニックなどの医療機関を受診するようにしてください。

まとめ

膀胱炎は男女共に注意しよう!

通常時だけではなく、生理前後や妊娠中、産後まで女性が膀胱炎にかかる要因はとてもたくさんあります。

膀胱炎は一度なると繰り返しやすく、その症状は排泄に関わるため、とてもストレスを感じる病気。

男女共通の注意点として、日頃から性器周辺を清潔に保ち、膀胱に雑菌が浸入しないような心がけをして、水分を十分に取ることで膀胱内の雑菌を洗い流すようにしましょう。

また、膀胱炎になった時は自己判断で放置したり、市販の薬を飲んだりするのではなく、
きちんと病院を受診し、正しい治療を行ってくださいね。

まずは専門医に相談を

新宿駅前クリニックでは、皮膚科・内科・耳鼻科・泌尿器科を併設しており、平日夜19時まで診療を行っている専門の医療機関です。

メディア・記事の監修ドクター:新宿駅前クリニック院長 蓮池林太郎