陰部から肛門にかけて(会陰部)に痛みがあるときは前立腺炎の可能性あり?

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働き盛りの比較的若い世代の男性の方で、陰部から肛門にかけての軽い痛みや違和感、排尿時の痛みや頻尿といった症状が気になる方はいませんか。もしかすると前立腺炎が原因かもしれません。前立腺とは男性にしかない臓器で、膀胱の下、骨盤を形成している恥骨という骨の裏側に位置しています。クルミ大程の大きさで重さも数十グラムと小さな臓器です。この臓器が炎症をおこすことで下半身に様々な不快な症状が起こってきます。前立腺炎には急性と慢性がありますが、ここでは、慢性前立腺炎について解説していきます。

そもそも会陰部とは

会陰部の痛み(会陰部痛)とありますが、そもそも会陰部とはどこなのでしょうか。普段聞きなれない言葉かもしれません。簡単にいうと肛門の前あたりの部分です。つまり男性でいうと、金玉の袋(睾丸・陰嚢)の付け根から肛門までの間になります。

痛みの原因は慢性前立腺炎の可能性あり

前立腺炎という病気には細菌による感染が原因の細菌性前立腺炎と、細菌感染が原因ではない無菌性前立腺炎に大きく分かれます。また急性に進行するものと慢性に経過するものがあります。大きく4つのタイプ(急性細菌性前立腺炎、慢性細菌性前立腺炎、慢性非細菌性前立腺炎、プロスタトディニア)に分かれます。
慢性細菌性前立腺炎は急性の前立腺炎から移行するものもありますが、最初から慢性的に発症するものもあります。細菌感染による前立腺の炎症がゆっくりと進行します。自覚症状も急性前立腺のように激烈ではありません。慢性非細菌性前立腺炎の原因は細菌以外で様々なことが誘因になると言われており症状も多彩です。
急性前立腺炎では激烈な症状(高熱、強い排尿痛や下腹痛、残尿感など)が特徴的ですが、慢性前立腺炎では、関連痛ともされる軽い会陰部の痛みや違和感や排尿痛といった症状が中心となります。このような症状が続くときは慢性前立腺炎の可能性があります。

慢性前立腺炎の症状は

・排尿症状

前立腺は膀胱に隣接しており膀胱刺激症状がでます。膀胱炎に似た症状です。頻尿(尿の回数が多くなる)、残尿感(排尿後のスッキリしない感じ)、排尿痛(尿を出す時の痛み)、尿の勢いがない、尿漏れ、尿道の違和感などがあります。

・腹部症状

会陰部の軽い痛みや不快感、下腹部の痛みや不快感など

・その他

鼠径部(太ももの付け根あたり)の痛みや違和感、陰嚢の痛みや違和感、射精の時の痛みなど

このように様々な症状がでるとされています。痛みは慢性前立腺炎の場合は軽いことが多いのですが、程度は人それぞれです。痛みとして感じる人もいれば、なんとなくムズムズするといった違和感程度のこともあります。症状は常にあるわけではなく、症状がでたりなくなったりすることもあります。痛みの程度は軽いと言っても、常にスッキリしないこのような症状はとても不快でつらいものです。

慢性前立腺炎の原因は

慢性細菌性前立腺炎は大腸菌などの細菌感染が原因であることが多いです。では、慢性非細菌性前立腺炎の原因はどうでしょうか。以下のように実に様々なことが原因となっています。

・骨盤内静脈のうっ滞

長時間の乗りもの移動やデスクワークなどが要因となります。同じ姿勢を長時間とり続けることが原因で骨盤内の血流が悪くなることが要因としてあります。デスクワークの多い人や長距離を運転するドライバーなどの職業の人はなりやすいといえるでしょう。長時間同じ姿勢でいることを避けて、軽い運動を取り入れることで血流が改善されて予防策となります。

・前立腺への機械的刺激

自転車やバイクなどに乗ることで、前立腺部に刺激が加わることが誘因となることがあります。なるべく控えた方が良いでしょう。

・過労やストレス

身体的・精神的ストレスも要因になります。働き盛りの男性は特に仕事柄ストレスが溜まりやすい状況にあるのかもしれません。適度に休息をとって、あまり神経質にならないように努め、睡眠はしっかりとるようにしましょう。

性病の可能性は

クラミジア感染症などの病原微生物が原因となることもあります。これは性感染症(STD)の一つで主に性行為・オーラルセックスなどによって感染します。感染したクラミジアは尿道を伝って前立腺へと感染します。それにより前立腺炎や尿道炎を引き起こします。性行為のあった場合は尿のクラミジアを調べたほうがいいので、尿検査もすると良いでしょう。クラミジアは初期には症状がでないため相手に知らずに感染させてしまう可能性が高いのです。症状が進行してきて初めて、男性であれば排尿時の痛み等の排尿生涯様の症状が出てきます。

会陰部に痛みを感じる膀胱炎

膀胱炎でも会陰部に痛みを感じることがあります。急性膀胱炎は男性よりも女性の方が多い病気とされていますが、男性でもかかります。治療法は薬物療法として効果的な抗生物質が処方されます。慢性膀胱炎になってしまうと治療期間が長くなりますので、注意が必要です。間質性膀胱炎という病気もあるので、膀胱炎が疑われるときは、きちんと病院で先生の指示の下、尿検査・細菌検査などを受けて確定診断をしてもらったほうがいいでしょう。

まとめ

自分の症状に当てはまるという男性の方もいたのではないでしょうか。
原因から見て、若い働き盛りの男性に患者が多いことがお分かりいただけたかと思います。慢性前立腺炎の人は現在とても多くなっています。これだけ原因が多いと治療も難しいと思われてしまいますが、少し日常生活を見直したりするだけでも改善することがあります。泌尿器科・性病科で薬物療法を中心とした治療の対象となってきます。また思わぬ性病や怖いがんなどの他の疾患が隠れていることもあるので症状が軽いからと放置せずに、病院・クリニックなどの専門医療機関で、専門家である医師の診察を受けてみることをおすすめします。

まずは専門医に相談を

新宿駅前クリニックでは、皮膚科・内科・耳鼻科・泌尿器科を併設しており、平日夜19時まで診療を行っている専門の医療機関です。

メディア・記事の監修ドクター:新宿駅前クリニック院長 蓮池林太郎