排尿時の痛みの原因は性病?

49183af247908fa47d5dcc2977882374_s

排尿時の痛みはとてもつらいですよね。おしっこをすることが怖くなってしまうので、トイレに行きたくないと思うようになってしまいます。
排尿時に痛みを感じることを、「排尿時痛」や「排尿痛」と呼びます。その痛みの感じ方は人さまざまです。しみる、熱く感じる、尿道がツーンとした感じに痛む、下腹部に鈍痛や違和感があることもあります。尿の出初めに痛いのか、尿が出ている間ずっと痛いのか、排尿の最後に痛みがあるのかという違いもあり、そういった痛みの種類やタイミングによっても考えられる原因は違ってきます。
ここでは、そんな排尿時の痛みがある方へ、考えられる病気やその原因、治療法や予防法について説明していきたいと思います。

排尿時に痛みはどんな原因が考えられる?

排尿時に痛みがある時には、どんな原因が考えられるのでしょうか。
その痛みの場所に分けて、原因を挙げていきます。

下腹部が痛む

下腹部に違和感がありシクシクと痛む場合は、一般的に膀胱炎や前立腺炎などが考えられます。細菌感染によるものが多く見られますが、そうでない場合もあります。
痛みの他には、尿が出にくい(排尿困難)、尿が少量ずつ何回も尿意が起こる(頻尿)、尿が出切らない気がする(残尿感)、尿に血液が混ざる(血尿)などの症状が出ることがあります。

尿道、性器が痛む

尿道や性器(ペニス)が痛む場合、尿道炎や前立腺炎、クラミジア感染症、淋菌、ヘルペスなどの性感染症(STD)によるものが多く見られ、「しみる」「熱い」という訴えが多く聞かれます。
クラミジア感染症や淋病の場合には、膿が出ることがあり、初感染の性器ヘルペスの場合は、症状が強いので排尿できないほどの痛みを伴うことがあります。
他にも、尿の終わり頃に痛みがある場合は、膀胱炎や尿路結石が原因となっていることもあります。排尿中にずっと痛みが続く場合は、尿道内に傷ができていたり、尿路結石(膀胱結石など)や尿道の腫瘍などによって、尿管が狭くなってしまう「尿道狭窄」が原因のことがあります。そしてその場合には尿の出方が細くなるという症状も見られます。

原因として考えられる性病

排尿時痛の原因となる性病としては、次の病気が挙げられます。

クラミジア

性器クラミジア感染症はクラミジア・トラコマチスという細菌に感染することによりおこる性感染症です。粘膜が直接接触することで感染し、感染者との性行為により、約半数が感染します。性感染症の中で最も患者数が多い疾患であるとされています。

淋病

淋病は淋菌の感染によっておこる細菌性の性感染症です。淋病も粘膜の接触、あらゆる性行為により感染します。この場合には、淋菌性尿道炎となり、痛みを感じます。性風俗でのフェラチオで感染してしまう男性が多く見られます。治療が難しい、抗生物質などが効かない薬剤耐性菌が増えている菌なので、注意が必要です。性感染症の中で2番目に患者数が多い疾患であるといわれています。

性器ヘルペス

性器ヘルペスは、単純ヘルペスウイルスが性器に感染することによっておこる性感染症です。感染者とのセックスやオーラルセックスにより感染します。感染者でも健康で症状のない時は感染しにくいのですが症状の出ているときは、コンドームを使用しても感染の可能性があるので、注意が必要です。性感染症の中で3番目に多い疾患であるとされています。

性病以外が原因になる場合

排尿時の痛みが性病によるものではない場合には、尿路感染症など、次のような原因が考えられます。

膀胱炎

尿の出口(尿道口)から主に大腸菌などの細菌が侵入し、膀胱に炎症が起きます。膀胱炎には、急性膀胱炎・慢性膀胱炎・間質性膀胱炎・出血性膀胱炎などの種類があります。通常であれば、膀胱炎は尿道の短い女性に多く、若く健康な男性はあまりかからないとされています。ただ、尿道炎や前立腺炎などにかかり、その菌が膀胱へ感染する場合があります。またストレスで免疫力が落ちている方や高齢の方はかかることが多いとされています。

腎盂腎炎

腎盂腎炎は尿の出口から大腸菌などの細菌が侵入し、腎臓の腎盂という部位に炎症が起きます。膀胱炎が悪化して起こることがほとんどです。抵抗力が落ちている場合、尿路結石や前立腺肥大などの尿の通り道に疾患がある場合に発症リスクが高くなります。急性腎盂腎炎は急に発熱などの症状が出ますが、繰り返すと慢性化することがあります。

敗血症

更に腎盂腎炎が重症化すると、血液に病原菌が入り全身状態が急激に悪くなる敗血症を起こし、命にかかわることもあるので注意が必要です。

排尿時の痛みを放置しておくとどうなる?

排尿時の痛みを放置していた場合、もし膀胱炎の軽いものなら水分をしっかりとっていれば治るという情報もあるかとおもいます。しかし自己判断や放置してしまうことはとても危険です。
特に男性が膀胱炎になるという場合には、尿道や前立腺にすでに問題がある可能性が考えられますし、免疫力が下がっているとしたら自然治癒などしない見込みが強いとされています。
更に、もし性感染症だった場合には、自然治癒しないどころか、家族やパートナーに感染を広げてしまう可能性があるのです。
尿道からの感染を放置しておくと、炎症は上へ、つまり体の内部へと広がっていき、全身症状が出るまでに悪化してしまい、入院が必要になることもありえます。
排尿時に違和感や痛みがある場合は、自己判断をせず、早めに泌尿器科や性病科などの専門医療機関を受診し、専門家である医師の指示を仰ぎましょう。

まとめ

排尿時の痛みといっても、膀胱炎であったり、性感染症であったり原因は様々です。
泌尿器科や性病科を受診するとなると、あまり他人に見せない部分を見せなければならないなどの羞恥心から、多くの人は躊躇してしまうかもしれません。
しかし先に述べたように、軽い炎症でも放置すれば重症化することもありますし、性感染症であれば自分が感染源になってしまう可能性があります。
尿が出にくい・頻尿・残尿感などは、前立腺肥大症・膀胱がん・尿道腫瘍などでも起こる可能性があります。病院で、しっかりと 尿検査・血液検査などの検査を受けておいた方が良いでしょう。
何らかの異常・症状に気づいた場合は、なるべく早く泌尿器科・性病科を受診するようにしてください。射精をしなくても、口腔内の粘膜が接触するだけでも性感染症は感染する恐れがあります。近年では、若年層への性感染症の拡大が大きな問題となっています。ただ妊娠を避けることを考えてコンドームを装着するだけでなく、性感染症の予防について、普段からきちんとした知識を身に着け、安全な性行為を心がけるようにしてくださいね。

まずは専門医に相談を

新宿駅前クリニックでは、皮膚科・内科・耳鼻科・泌尿器科を併設しており、平日夜19時まで診療を行っている専門の医療機関です。

メディア・記事の監修ドクター:新宿駅前クリニック院長 蓮池林太郎