唇や性器のヘルペスの治療法はコレ!早く治す方法から薬まで徹底解説

ヘルペスは完治するのか

口唇ヘルペスや性器ヘルペスに悩む方は少なくありません。

口唇ヘルペス・性器ヘルペス、両方とも原因菌は単純ヘルペスウイルスです。単純ヘルペスに感染している患者数は日本国内では、国民の6割から7割ほどに及ぶともいわれています。

ここでは、ヘルペスウイルスに着目して治療方法や薬剤・ヘルペスの再発治療や摂取した方が良いとされる栄養素などをご紹介していきます。

目次

1.完治する病気なのか?
2.感染が疑われるのはどんな時?
3.病院に行くとどんな治療方法があるのか
4.口唇ヘルペスと性器ヘルペスの治療方法の違いについて
5.ヘルペスの治療方法
6.その薬はヘルペスに効果があるの?
7.治療の副作用はどんなものがあるのか?
8.意外と知られていない?処方薬にも処方量が決められている
9.繰り返す性器ヘルペスには『再発抑制療法』
10.再発予防に効く?アミノ酸についてご紹介
11.まとめ

完治する病気なのか?

口唇ヘルペス・性器ヘルペスは、完治する病気ではありません。
なぜなら、ヘルペスウイルスは現代の発達した医療技術でも体内から完全に駆逐できないからです。

ヘルペスウイルスはナゼ駆逐できないのか

ヘルペスウイルスは皮膚や粘膜に感染後、体内の神経節に侵入します。
体内の深部にあり、人間の免疫力が及ばない神経細胞に潜み続けるため、完全に駆除する方法がありません。神経細胞内に潜むヘルペスウイルスは、ワクチンなどの特効薬についても、今後も開発・発見されることは不可能といわれています。

単純ヘルペスウイルスについて

口唇ヘルペスの原因となるウイルスは“単純ヘルペスウイルス1型
性器ヘルペスの原因となるウイルスは“単純ヘルペスウイルス2型“といいます。

単純ヘルペスウイルスは発症部位別に1型・2型と区別していました。しかし、近年では性行為の多様化(オーラルセックスなど)により、
性器に単純ヘルペスウイルス1型が感染する場合や、
口唇に単純ヘルペスウイルス2型が感染するケースも増加しています。

感染が疑われるのはどんな時?

ヘルペスへの感染が疑われるとき

ヘルペスウイルスの感染が疑われる時はどんな時でしょうか。

ヘルペスの初期症状がある時

感染初期に現れる症状を初期症状といいます。以下のような自覚症状がある場合にはヘルペス感染を疑います。

口唇ヘルペスは口周りに痛みが生じる

口唇や口の周囲がムズムズとむず痒さ・チクチクとわずかな痛みなどの違和感を覚え、その後、赤くなり・腫れてきます。

性器ヘルペスは性器に痛みが生じるが…

男性器・女性器の皮膚や粘膜に感染している場合には、口唇ヘルペスと同様に感染部位にむず痒さを感じます。チクチクする痛みが出る場合もありますが、尿道口に近い部位に感染している場合には、排尿時にヒリヒリと染みるような痛みが出ることもあります。

感染者と性行為を行なった時

ヘルペスウイルスの感染経路は、接触感染です。
感染者(もしくは感染が疑われる人)と性行為を行なった場合、自分も感染する可能性があります。

感染経路について

口唇ヘルペス・性器ヘルペスの感染経路は“接触感染”です。
しかし、ウイルスに接触すると必ず感染するわけではなく、身体が疲れている・ストレスが溜まっている・寝不足が続いているなど、抵抗力や免疫力が低下している時に感染しやすくなります。

感染する可能性を減らすため、身体の抵抗力・免疫力を上げておくことをおすすめします。

病院に行くとどんな治療方法があるのか

病院に行った場合の治療方法

ヘルペスに感染している場合や感染が疑われる場合、病院・クリニックなどの医療機関を受診します。

何科を受診すればいいの?

口唇ヘルペスの場合は、

  • 受診する診療科は、『皮膚科』
  • 男性の場合は『泌尿器科』や『性病科』
  • 女性の場合は『婦人科』

を受診すると良いでしょう。

ヘルペスの症状が喉にある場合は内科耳鼻咽喉科、口腔内の舌や歯茎などにある場合は、『口腔外科』でも対応してもらえます。
違う分野の診療科に行ったとしても、症状に合わせた最も適切な科を医師が判断し、紹介してくれるので問題はありません。

治療方法

口唇ヘルペス・性器ヘルペスでも治療方法はあまり変わりません。

・内服薬の服用
・外用薬の塗布
・点滴治療
になります。

口唇ヘルペスと性器ヘルペスの治療方法の違いについて

ヘルペスの治療方法の違いについて

治療方法について詳しく見ていきます。

口唇ヘルペス

口唇ヘルペスはその名の通り、口唇や口の周囲にできます。
皮膚にヘルペス症状がある場合は皮膚科に行くことをご紹介しましたが、咽頭(喉)にできた場合には内科や耳鼻咽喉科の方がいいケースもあります。
なぜなら、咽頭感染すると咽頭炎を起こし、発熱など全身症状を発症する場合があるからです。

性器ヘルペス

性器ヘルペスは性器周辺の皮膚・粘膜にできます。
陰部ということもあり、受診をする際に恥ずかしい気持ちになるかもしれませんが、ヘルペスは初期の段階で治療が大切。初期症状を自覚した場合、男性は泌尿器科・性病科、女性なら婦人科を受診してください。単純ヘルペスウイルスは角膜炎やウイルス性の脳炎を起こす可能性があるため、注意が必要です。

ヘルペスの治療方法

ヘルペスの治療方法について解説していきます!

ヘルペスの治療方法について詳しく説明していきます。

内服治療

内服治療とは、薬物療法の一つで飲み薬を服用する治療方法です。

ヘルペスの内服治療には抗ウイルス薬である、バルトレックスという薬剤を用いることが一般的です。

◆薬剤名:バラシクロビル
・バルトレックス錠500、バルトレックス顆粒50%
※後発医薬品(ジェネリック製品)もあります

◆薬剤名:アシクロビル
・ゾビラックス錠200、ゾビラックス錠400、ゾビラックス顆粒40%
※後発医薬品(ジェネリック製品)もあります

◆薬剤名:ファムシクロビル
・ファルビム錠250
※後発医薬品(ジェネリック製品)もあります

外用薬治療

外用薬治療とは、薬物療法の一つで外用薬を塗布(塗る)する治療方法です。

内服治療でも用いられるアシクロビルを成分とするゾビラックス軟膏とビダラビンを成分とするアラセナ-A軟膏が一般的です。

◆5%アシクロビル軟膏(ゾビラックス)

◆アラセナ-A軟膏3%・アラセナ-Aクリーム3%
※ジェネリックとして、ビダラビン軟膏・カサールクリーム3%があります。

点滴治療

点滴治療とは、静脈内に持続的に点滴という方法で薬剤(注射薬)を注入する治療方法です。
ヘルペス脳炎などの重症例に用いられる治療方法です。

◆薬剤名:アシクロビル注射液
・アシクロビン点滴静注250mg

市販薬を使うのはNG

自己判断で市販薬を使用することは避けてください。

口唇ヘルペス・性器ヘルペスの原因は単純ヘルペスウイルスです。抗ヘルペス薬でないと効果が現れないばかりか、間違った薬剤を使用することによって、ヘルペスを悪化させることも。薬剤は必ず医師の指示通り使用してください。

その薬はヘルペスに効果があるの?

ヘルペスの薬は本当にこれでいいのか?

ヘルペス治療に使われる一般的な薬剤名をご紹介してきました。ご紹介した薬剤以外にもヘルペスの治療に用いることがある薬剤があります。また、質問の多い薬剤についてもご紹介していきます。

ステロイド剤には要注意!な理由

ステロイド剤は炎症を鎮める効果があることから、ヘルペスウイルスによる炎症も緩和してくれそうなイメージもありますが、ステロイド剤には「免疫抑制作用」があるので、ヘルペス治療には向いていません。かえって悪化させてしまう可能性が高いです。

◆デキサルチン口腔軟膏1mg/g
ステロイド系抗炎症薬(デキサメタゾン)が配合されており、びらんや潰瘍を伴う難治性口内炎や舌炎に効果がありますが、ステロイド剤なので医師の指示の下で使用してください。

◆リンデロンVG軟膏(デキサンVG軟膏:ジェネリック製品)
ステロイド系のベタメタゾン吉草酸エステルと抗生物質のゲンタマイシン硫酸塩が配合された外用剤です。
化膿を伴う湿疹や皮膚炎・外傷の二次感染に効果的な薬剤ですが、
「免疫抑制作用」があるステロイド系の薬剤であり、抗ウイルス薬ではないため、ヘルペスの治療には不向きとされています。

◆ベシカム軟膏・ベシカムクリーム
消炎作用と鎮痛作用がある軟膏です。
炎症を抑える働きがあるため痛みの症状を緩和させる効果が期待できます。その為、ヘルペスウイルスによる疾患の帯状疱疹には効果があるとされています。

◆ドルマイシン軟膏
コリスチン硫酸塩とパシトラシンが主成分の殺菌作用がある抗生物質です。
化膿性疾患薬として用いられますが、抗生物質なのでウイルス疾患であるヘルペスには効果はありません。ヘルペスによる二次感染予防のために用いられることがあります。

◆ゲンタシン軟膏(ゲンタマイシン軟膏:ジェネリック製品)
ゲンタシン軟膏も抗生物質の軟膏なので、ヘルペスには効果はありません。
ヘルペスによる二次感染予防のために用いられることがあります。

◆トラフル軟膏
口内アフタに効果がある薬剤ですが、抗ウイルス薬ではないためヘルペスには効果がありません。

◆ケナログ軟膏
ステロイド系の軟膏です。口内炎の治療薬として知られていますが、ステロイド剤なので、ヘルペスが悪化する可能性が高いので注意が必要です。

◆オロナイン軟膏
オロナイン軟膏は世間でもよく知られている軟膏で、何にでも効く万能薬のようなイメージがありますが、抗ウイルス薬ではないので、口唇ヘルペス・性器ヘルペスには効果はありません。

治療の副作用はどんなものがあるのか?

副作用は大丈夫か

治療の際の副作用が心配な方も多いかもしれません。

◆内服治療の副作用
・下痢や吐き気・腹痛などの胃腸障害
・発疹・かゆみなどの皮膚症状
・めまいやふらつき
・眠気
・頭痛
など

上記の副作用はあるものの、その発症割合は低いとされています。

また、内服の量が過量になった場合には意識障害や精神的な不調を訴える方もいるので注意が必要。重い副作用には、急性腎不全や精神神経症状・アナフィラキシーのような症状・重い肝障害がありますが、発症頻度はめったにないとされています。

◆外用薬治療の副作用
・かゆみ
・刺激感
・発赤
など

上記のような副作用があるとされていますが、殆どの起こりにくいようです。

意外と知られていない?処方薬にも処方量が決められている

最もポピュラーな薬剤のバルトレックスですが、比較的高額な薬剤であるため、処方量が国(厚生労働省)で決められています。

◆バルトレックスの処方量
口唇ヘルペス(単純疱疹):5日分
性器ヘルペス(初発型):10日分
性器ヘルペス(再発型):制限無し
※ただし、年6回以上の再発を繰り返す場合に限る(再発抑制療法)

繰り返す性器ヘルペスには『再発抑制療法』

つらい性器ヘルペスを年に6回以上も再発を繰り返す患者には、『再発抑制療法』が勧められるケースがあります。

この再発抑制療法というのは、2ヶ月~1年の間ヘルペスの症状がない日でも、薬剤を毎日内服する方法。毎日服用することによってウイルス自体の数を減らし、ウイルスの活性化も抑制します。ウイルスの数が減り、活性化させないことで、再発を防ぐ方法です。

一般的に、抗ウイルス薬のバルトレックスを1日1回1錠服用します。

毎日服用することを煩わしく感じる人もいるとは思いますが、つらい性器ヘルペスの再発を防ぐためには非常に有効な方法となっています。

再発予防に効く?アミノ酸についてご紹介

知っておきたいヘルペスの再発予防

口唇ヘルペスや性器ヘルペスは抵抗力や免疫力の低下により再発することはご紹介しました。

免疫力を高めるには、必須アミノ酸である『リジン』が必要です。
リジンは一日1000mgを摂取することが望ましく、食べ物の中では、牛肉や鶏肉、魚、牛乳、チーズなどに多く含まれています。

ビタミンB群もオススメ

リジンを体内で代謝するにはビタミンB群が必要で、特にビタミンB6は必須となっています。
リジンを確実に摂取するにはサプリメントを飲むこと、特に空腹時に飲むことがオススメです。サプリメントを飲む際にはビタミンB6を摂取すると良いでしょう。

リジンの摂取量は状況に合わせて●mg摂取する!

リジンの1日の摂取量は1000mgが目安とご紹介しました。しかし、ヘルペスの症状が発症している場合や徴候がある場合には、3000mgほど摂取するなどご自身の状態に合わせた摂取量を摂ることが良いとされています。また、リジンには過剰摂取の副作用がほとんどないとされています。

アルギニンの過剰摂取は避けたほうがいい

『アルギニン』もヘルペスには関わりがあるアミノ酸です。
アルギニンは疲労回復効果があるので、身体に良いようにみえます。しかし、疲労回復する反面、過剰摂取することによって神経節に潜伏する単純ヘルペスウイルスを活性化させる危険性があります。
アルギニンの摂取自体は問題ありませんが、適度な量を身体に取り込むように心がけ、過剰摂取は避けた方が良いでしょう。

バランスについて

リジンとアルギニンは、リジンをアルギニンより多く摂取することが、再発予防に望ましいとされています。

まとめ

ヘルペスウイルスは感染すると体内から完全に駆除することができませんが、抵抗力や免疫力を低下させないことで、再発を限りなく防ぐことはできます。

治療方法や治療薬もあるので、「完治しない病気」といって悲観することなく、再発予防につとめることもできます。治療薬は医師の指示の下、適切に使用するようにしてください。あまりにも再発を繰り返す性器ヘルペスには、再発抑制療法という方法もあるので、医師に相談すると良いでしょう。

まずは専門医に相談を

新宿駅前クリニックでは、皮膚科・内科・耳鼻科・泌尿器科を併設しており、平日夜19時まで診療を行っている専門の医療機関です。

メディア・記事の監修ドクター:新宿駅前クリニック院長 蓮池林太郎