性器ヘルペスにご用心!ペニスや外陰部にできる痛みを伴う水ぶくれ

性器ヘルペスに気をつけて

性感染症(性病)の一つに性器ヘルペスがありますが、どのような症状を発症するのか、知らない人もいるのではないでしょうか。

性感染症は自分だけではなく、相手にも感染させてしまう恐れがあるので怖いと感じている人も多いはず……。性病は症状が出たらすぐに病院で治療を受けることが大切です。

今回は、性病の一つである性器ヘルペスの水ぶくれや、再発時の症状などについてご紹介します。

目次

1.ペニスにできる性器ヘルペスとは?
2.性器ヘルペスの症状を知ろう!
3.性器ヘルペスが疑われたら病院へ
4.多様化しているセックスとヘルペスの感染拡大
5.ヘルペスとエイズの関係は?
6.まとめ

ペニスにできる性器ヘルペスとは?

単純ヘルペスウイルスの特徴

口唇ヘルペスになりやすいという体質の方もいると思いますが、ヘルペスの原因となるウイルスにはいくつかの種類があります。

口唇ヘルペスは『単純ヘルペスウイルス1型』、性器ヘルペスは『単純ヘルペスウイルス2型』に分類され、それぞれのウイルスには特徴があります。

1型・2型の説明

ヘルペスと呼ばれる病気の原因として、単純ヘルペスウイルスによるものが挙げられますが、このウイルスは1型と2型に分類されます。

単純ヘルペスウイルス1型は、主に顔や口唇、眼、皮膚の部位、中枢神経など上半身に発症することが特徴です。単純ヘルペスウイルス2型は、外陰部や尿道など下半身に症状が発症します。

感染力が強い

どちらのウイルスも唾液や皮膚による飛沫感染や接触感染により感染します。感染力が強いことが特徴であり、1型は主に気道、皮膚接触により感染し、2型は外陰部より感染することが多いとされています。

水疱瘡などもヘルペスウイルスが原因になりますが、小学校などの集団感染が起こるのは、この感染力の強さによるものです。

神経細胞に潜む

単純ヘルペスウイルスは、他のウイルスと違い、体内の深部ある神経細胞に潜む特徴があります。

神経細胞が集まる神経節に潜んでいるため、症状が治まったとしてもウイルスは体内に存在し続けます。そして、神経節に潜むことで、ピリピリとした激しい痛みなどの神経痛を引き起こす原因にも。

また、頭痛などの症状の原因になることもあります。

完全に駆除できないウイルス

ヘルペスウイルスは、一度感染し体内に入り込んでしまうと、体内から完全に除去することはできません。神経節に潜み続け、体調不良や風邪、ストレスなどの要因をきっかけにして発症するのです。ヘルペスは再発を繰り返す病気として知られていますが、特に性器ヘルペスは再発しやすいとされています。

体内に潜むヘルペスウイルスを完全に除去することはできませんが、症状が現れないように正しい治療を行うことで症状を抑えるまたは出なくすることができます。

性器ヘルペスの症状を知ろう!

ヘルペスの症状は

初感染初発時の症状は強い

性器ヘルペスは初めて感染した時(初感染)の症状が強いとされています。

症状が見られるのは、男性の場合はペニスを含む外陰部だけでなく太ももや肛門周囲、直腸粘膜に及ぶこともあります。

女性の場合は、外陰部と膣の入り口、お尻、子宮頸部や膀胱にまで感染が広がることがあります。

性器ヘルペスに感染した時に見られる主な症状は以下の通りです。

痛み

最初は患部の表面にヒリヒリとした感じやむずかゆさを感じることが多いです。人によっては痛痒さと表現する人もいます。

かゆみ、水疱

始めのむずかゆさから2〜10日ほど経過すると、かゆみを伴った赤いブツブツや水ぶくれができます。
この時、できた水疱を無理に潰そうとしないでください。水疱の中は、ヘルペスウイルスがたくさん混ざった浸出液で満たされています。

潰瘍

外陰部や肛門周囲に出来た水疱が破れ、潰瘍(ただれのようなもの)ができます。強い痛みを感じることもあり、発熱を伴うこともあります。リンパ節が腫れることもあります。

再発する際の前兆

再発する兆候としては、太ももや膣の入り口あたりに神経痛のような痛みなどが見られることがあります。症状として、初感染のときよりも穏やかな痛みやかゆみが現れることがあります。

再発した時の症状

性器ヘルペスは再発しやすく、1年以内に8割以上が再発すると言われています。再発の要因は、疲労やセックス、ストレスなどの刺激によって起こることが多く、性器やお尻、太ももに水疱や潰瘍ができます。

再発した時は、初感染時よりも症状が軽いことが多く、治るまでの期間も短くなります。

性器ヘルペスが疑われたら病院へ

ヘルペスなら病院・クリニックへ

医師による正確な診断が受けられる

性器ヘルペスの症状が出て初めて感染していると知った人も多いと思いますが、実は、感染していても症状が出ないことがあります。

ストレスや疲労などがきっかけで発症することもあるので、他人事ではありません。性器ヘルペスは感染力も強く、セックス(性交渉)やオーラルセックスだけでなく、患部に触れた手が自分や相手の目や顔・性器に触れることによって感染します。自分では判断しにくい初期症状であっても、医師に相談することで正確な診断を受けることができます。

医師の指示の下、正しい治療薬で治療ができる

性器ヘルペスは性感染症の一つなので、治療が恥ずかしいと感じる人もいるかもしれません。

しかし、性器ヘルペスの治療は、主に内服薬や外用薬。ヘルペスの治療で使用される抗ウイルス薬は、医師の処方が必要な薬品に指定されています。

そのため、医師の診察を受け、症状に合わせた薬品の処方が必要になるのです。性器ヘルペスで使用される主な薬品は以下の通りです。

  • バラシクロビル塩酸塩
  • ※商品名:バルトレックス

  • アシクロビル
  • ※商品名:ゾビラックス

    どちらも内服薬と外用薬があり、症状が軽い場合などは、外用薬を塗布するだけで済むこともあります。

    つらい症状が早く緩和される

    性器ヘルペスは痛みが強い症状が特徴であり、放置してしまうと悪化して髄膜炎や膀胱炎、子宮頸部にまで感染が広がることがあります。

    痛みに耐えながら自然治癒させようと思うと、かなり時間がかかってしまいます。感染の初期に正しい治療を行うことで、1週間程度で症状は治まります。

    性器ヘルペスはパートナーに感染することもあるので、少しでも異変を感じたら早めに受診してしっかり治すことが大切です。悪化してからでは治療が大変になるケースが多いので、初期症状の段階で病院に行き、専門家である医師に受診し診断してもらいましょう。

    多様化しているセックスとヘルペスの感染拡大

    ヘルペスの感染拡大

    上半身にできるヘルペスは1型だったが…

    口唇ヘルペスは単純ヘルペスウイルス1型であり、性器ヘルペスは単純ヘルペスウイルス2型とされていますが、この境目が薄れつつあります。口唇に出来たヘルペスウイルスが性器に感染することで性器ヘルペスを引き起こすことがあります。

    この時に感染した性器ヘルペスは、単純ヘルペスウイルス1型によるものなので、分類による境目が薄れつつあるのです。

    オーラルセックスなどの性行為の多様化

    口唇ヘルペスは、キスなどの行為によって唾液や病変部位に接触することで感染します。性器ヘルペスは、性器周囲のヘルペスウイルスが性行為によって相手に感染を引き起こします。

    口唇ヘルペスは上半身、性器ヘルペスは下半身に感染し症状を引き起こすと考えられてきましたが、近年の性行為の多様化により口唇ヘルペスが性器に感染することもあります。口唇ヘルペスが性器ヘルペスに感染する原因は、口を使ったフェラチオやクンニリングスなどのオーラルセックスです。

    性器は粘膜部分なので、皮膚よりも感染しやすいことも原因の一つです。
    感染経路としては、口唇ヘルペスを発症している人が性器へのオーラルセックスを行なった場合や口唇ヘルペスの症状が出ている部分に触れた手で性器を触った場合などです。

    また、オーラルセックスやセックス(性行為)をしていないのにも関わらず、性器ヘルペスになる人もいます。この場合は、口唇ヘルペスなどが発症している部位に触った手で性器に触れた場合です。このように感染力の強いヘルペスウイルスは自家感染を引き起こすことがあるのです。

    若年層の感染者数が増えている

    性器ヘルペスは性病の一つですが、最近では若年層の感染者が増えてきています。性器ヘルペスはセックスなどのあらゆる性行為によって性器が接触することで感染を引き起こします。

    若年層に感染が広がっている背景としては以下のことが考えられます。

    • 性交渉の若年化
    • 性交渉の相手の多様化
    • ピルの普及によるコンドームの使用率低下

      また、性交渉の相手は不特定多数という人も多く、誰が感染源かわからない状態で感染が広がっていることも原因の一つです。そして、避妊や生理不順の改善のためにピルを飲む女性も増え、コンドームの使用率が低下したことも原因となっています。

      性器ヘルペスを含め、性感染症を予防するためにはコンドームの使用が一番の予防になります。

      ヘルペスとエイズの関係は?

      ヘルペスとエイズの関係性について

      ヘルペスを繰り返していると?

      ヘルペスとエイズが関係あるの?と思った人もいるかもしれません。エイズはセックス(性交渉)によって感染する性感染症の一つです。エイズは感染してすぐに発症するものではなく、発症後は身体の中の免疫機構に異常をきたし様々な感染症にかかりやすくなります。

      エイズ患者がヘルペスウイルスに感染すると、エイズウイルスによって免疫力が低下しているので、ヘルペスを発症しやすくなるだけでなく、危険度も高くなります。エイズに感染していない人であっても、性器ヘルペスを繰り返すことでエイズに感染しやすくなるだけでなく、そのほかの感染症にもかかりやすくなってしまします。

      その理由としては、性器ヘルペスに感染し発症すると、水ぶくれや潰瘍ができますが、粘膜や傷、ただれが生じることによって皮膚が弱ってしまいます。ヘルペスを発症しているときは、免疫力が低下しているため感染しやすくなります。

      エイズ感染者がヘルペスに感染すると?

      エイズ感染者が性器ヘルペスや口唇ヘルペスの原因になるヘルペスウイルスに感染すると、エイズウイルスにより免疫力が低下しているため、ヘルペスを発症しやすくなります。

      健康な人と比較すると、ヘルペスによる危険度も高くなります。HIV感染者が口唇ヘルペスに感染した場合、治癒しにくく痛みが激しくなることが多いです。健康な人であれば1、2週間ほどで治るものが、悪化してしまい口唇だけでなく、四肢にまで症状が発症することがあります。

      ヘルペスウイルスは一度体内に入り込むと駆除されることはありません。エイズウイルスによって免疫力が下がった時に、ヘルペスウイルスが発症、悪化することが多いため、エイズとヘルペスはつながりがあります。

      まとめ

      性器ヘルペスは性感染症(性病)の一つですが、通常のセックスだけでなくオーラルセックスなどが原因で感染することもあります。

      口にヘルペスが出来ているだけだから大丈夫と油断していると、感染が広がってしまうことも。性器ヘルペスは初期症状が見られた時にすぐに治療を行うことで、軽い症状で済むことが多いです。

      自分のためにもパートナーのためにも、感染に気がついたらすぐに受診をしてしっかり治しましょう。

まずは専門医に相談を

新宿駅前クリニックでは、皮膚科・内科・耳鼻科・泌尿器科を併設しており、平日夜19時まで診療を行っている専門の医療機関です。

メディア・記事の監修ドクター:新宿駅前クリニック院長 蓮池林太郎