ヘルペスは自然治癒する?放置しておくとどうなるのか。

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ヘルペス性感染症を繰り返している人は、「また、ヘルペスか」と症状が緩和するまで、放置してしまうことが多いかもしれません。
その一方で、初めて性器ヘルペスや口唇ヘルペスに感染した場合は高い可能性で、痛みやかゆみを伴います。自覚症状が出るために皮膚科や性病科などの専門医療機関に受診する人も多いのではないでしょうか。
ここでは、放置されてしまいがちなヘルペス性感染症について、詳しく説明していきます。

ヘルペスとは

ヘルペスとは、ギリシャ語で「這う」という意味です。
元々は這うように広がっていく真菌症や丹毒、皮膚ガンなど、あらゆる皮膚症状や皮膚疾患を指す言葉でしたが、現在では単純ヘルペスウイルスの事を「ヘルペス」と呼んでいます。

単純ヘルペスウイルスは1型(HSV-1)と2型(HSV-2)の2種類があります。
1型の好発部位は顔面や口唇で「口唇ヘルペス」と呼ばれることもあります。
2型の好発部位は性器周辺、肛囲で「性器ヘルペス」とも呼ばれています。
ただ、この住み分けは厳密なものではなく、1型でも性器に症状がでるケースもあります。
ですから、1型・2型に関わらず、性器周辺に症状が出た場合は「性器ヘルペス」と言います。

また、ヘルペスウイルスには潜伏期間があります。
つまり、ヘルペスに感染しても、ウイルスが潜伏してしまえば症状は出ないのです。
ヘルペス性感染症の症状がはじめて出ることを「初発」と言います。
感染してすぐに、この初発の症状がでた場合を「急性型」と言い、感染し、しばらくしてから初発の症状が出た場合、つまり潜伏期間があった場合は「誘発型」と言います。
一般的に「急性型」の方が「誘発型」よりも症状が重く、発症範囲が広く、治療期間が長くかかり、重篤化しやすいです。

ヘルペスを発症すると、以下のような症状がでます。
まず、皮膚にヒリヒリ感・ムズ痒さ・赤みを感じ、次に痒みを伴った赤いブツブツ・水ぶくれができます。その後、皮膚の痛み・ただれなどの症状が出て、高熱が出たり、鼠径部(腿)の腫れや痛みを伴います。最終的には、皮膚にカサブタができ、カサブタがはがれ、健康な皮膚に戻り、身体症状は改善されていきます。
個人差もありますが、「急性型」は服薬治療法の治療薬として抗ウイルス薬を用い、5~10日程度で症状は緩和ないし、消失します。放置しておくと2~3週間で症状は消失するとされています。
「誘発型」の場合は服薬治療で3~6日、放置した場合には1~2週間で症状は消失します。
当然のことですが、病院・クリニックなどで治療をした方が、放置するより半分から3分の1以下の期間で治癒することができます。

ヘルペスの原因は?

ヘルペスは主に接触感染でうつるウイルス感染症です。
1型は水泡、ただれなどの症状が出ている部位に触れることによって感染します。また、くしゃみや咳などにより、1メートル以内にいる人への飛沫感染もあります。ウイルスのある患部に触れた手指やタオル、食器などから感染する場合もあります。気をつけなければならないことに、1型の症状がある時に行うオーラルセックスは、性器ヘルペスの原因にもなります。
2型は主にヘルペスの症状が出ている人と性交渉をした場合や、無症状ですが、ウイルスを保有しウイルスを排出している人と性行為をした場合に感染します。感染力はヘルペスの症状が出ている時が一番強く、感染率が高いのですが、無症状でもウイルスが排出されている場合があり、予防は難しいとされています。

まだワクチンなどの開発も行われていないのが現状です。予防法として、不特定多数の人との性行為を避ける事やコンドームを必ず使用する事はとても重要です。
オーラルセックスは控える事などが感染予防になりますが、残念ながら100%確実とは言えません。
また、自分がヘルペスにかかった事のある人は、かかっていない人に感染させてしまうリスクを自覚しておかなければなりません。

自然治癒はするのか?

ヘルペスの皮膚疾患症状は、病院で治療を行えば治癒します。
また、一定以上の時間をおくことで、症状はある程度落ち着いたり、改善したりします。しかし、ヘルペスは症状が治癒しても、体内のウイルスは一生消えません。つまり、残念ながらヘルペスが自然治癒することはないのです。

ヘルペスウイルスは身体にある神経細胞があつまる神経節、という場所にずっと潜伏し続けます。そして宿主である人間の免疫機能が低下した時や、疲れている時・風邪などの病気にかかった時など、なにかのきっかけでウイルスが再活性化します。ウイルスの再活性化により、ヘルペスの症状が再び出ることを「再発型」と言います。この再発の頻度は個人差がありますが、だいたい年に1~2回程度とされ、多い人では年に5回以上にもなります。「再発型」の場合は「急性型」とは違い、1週間以内に症状が緩和・改善することが多いとされています。再発の頻度も年を経るごとに少なくなっていくのが一般的です。

ヘルペスを放置しておくと?

ヘルペスは症状が落ち着く事はあっても、完治はしない病気です。
ヘルペスを放置してしまうと、自分自身がヘルペスのつらい症状に何度も苦しむだけでなく、周りの人や大切なパートナーへの感染リスクを高めてしまう悪循環になる可能が高くなります。
きちんと専門の病院で治療し、感染リスクや再発リスクを少なくする方法について、正しい知識を身に着ける必要があります。

ヘルペスと上手に付き合うコツ

ヘルペスは一般的に皮膚科や男性なら泌尿器科、女性なら婦人科で診察を受けることができます。
ヘルペスの再発を経験すると、再発する時の予兆や合図に気づくようになるといわれています。人によって違い、個人差はありますが、主な症状として皮膚のピリピリ・ヒリヒリ感や軽い痒みなどが挙げられます。そんな合図に気づいたら、病院などを受診し、単純ヘルペスウイルス抗体検査などをするようにしてください。
抗ウイルス剤は外用薬としての軟膏・クリームや、内服薬として処方されます。市販薬ではなく、きちんと受診し、医師の指示のもと薬物治療法を行うようにしてください。
早め早めの対応ができると、ヘルペスの症状が出る前に抑える事や、ごく軽い症状で済ませること
も可能になります。また、ヘルペスは免疫力の低下や疲れている時やストレスなどで身体が弱っている時に再発しやすいので、普段から体調管理には気を配ることが再発予防には大切ですね。

まずは専門医に相談を

新宿駅前クリニックでは、皮膚科・内科・耳鼻科・泌尿器科を併設しており、平日夜19時まで診療を行っている専門の医療機関です。

メディア・記事の監修ドクター:新宿駅前クリニック院長 蓮池林太郎