包皮炎の薬はコレ!カンジダ性と細菌性の治療薬の違いを知っていますか?

亀頭包皮炎の薬について

男性の陰部(性器)に発症する病気はさまざまな種類がありますが、デリケートな部分だけに他の人には相談しにくいですよね。

痒みが強かったり、痛みがでたり、白いカスなどが出ている場合には包皮炎の可能性がありますが、市販薬などを使って早く治したいと思う方もいるかもしれません。

亀頭包皮炎には細菌性とカンジダ性の2種類あり、原因菌に合わない薬を選んでしまうと症状が悪化したり、長引いたりしてしまうことがあります。

ここでは、細菌性亀頭包皮炎とカンジダ性亀頭包皮炎の
治療薬の違いについて説明します。

薬を買う前に知っていてほしいこと

ペニスの亀頭部分に白っぽいものが付着していると何らかの性感染症にかかったのではないかと思う方が多いかと思います。
性器に異常が起こると性感染症を発症したと思い、亀頭包皮炎も性病だと思っている方も多いかもしれません。

その白っぽいカスは性感染症ではないケースも

亀頭包皮炎の主な感染源は細菌やウィルスなどで、亀頭表面などに傷があると
傷口から細菌が入り込んで炎症等の症状を引き起こします。

性感染症と思われがちな亀頭包皮炎は、オーラルセックスなど性行為が原因となって起こることがありますが、細菌やウィルスが原因菌となるため、性交渉の経験のない子供でも起こってしまうことがあります。また、カンジダ症は膣カンジダとして女性に起こりやすい感染症です。

また、包皮炎は包茎状態にある男性がかかりやすいので、あまりにも包皮炎を繰り返す場合には、包茎手術などの包茎治療を視野に入れることも考えられます。

原因菌によって治療薬が異なる

原因菌がウィルスなのか細菌なのかわからないまま、
間違った市販薬を使用すると症状が長引いたり、悪化したりすることがあるので注意が必要です。

細菌が原因となって発症している場合は、市販薬で炎症や痛みが治まることがありますが、原因菌が真菌などのカビの仲間である場合、カビの根が細胞の奥深くまで根付いてしまうため、適切な治療法を受ける必要があります。

医療機関への受診を!

一旦症状が改善したように思えても、奥深くまで根付いてしまった真菌(カビ)の根をきちんと取り除くためには、
病院などで処方された治療薬を使うことが大切です。

市販薬で治そうと思ってもカビの根は簡単には取り除くことができず、原因菌が根付いていると、一度良くなっても何度でもかかってしまうことがあります。つまり再発を繰り返します。

細菌が原因か真菌が原因かによって治療方法が異なるため市販薬で治療しようとせず、
皮膚科や泌尿器科など専門家である医師に相談するようにしてください。

細菌性包皮炎とカンジダ性包皮炎の違いについて

亀頭包皮炎は種類がひとつではなく、細菌性包皮炎とカンジダ性包皮炎、または細菌と真菌の両方に感染している場合があります。
細菌性と真菌性とでは感染源となる菌が異なるため治療方法や治るまでの期間が異なります。

細菌性の場合

細菌性亀頭包皮炎の原因は、何らかの細菌が性器にできた
傷口などから感染して炎症や痛みなどを起してしまいます。

原因となる主な細菌には大腸菌や黄色ブドウ球菌、連鎖球菌など日常的に存在している菌が原因となり、性器に常在する菌が傷口を介して侵入すると症状を発症してしまいます。

カンジダ性の場合

カンジダ性包皮炎は、カンジダ菌と呼ばれるカビの仲間のひとつが原因となって症状を発症します。

カンジダ菌は温かく湿った環境を好む性質があるため、下着などで蒸れやすい性器の部分はカンジダ菌にとって都合の良いすみかとなります。
またカンジダ菌は皮膚や口腔内などに常在菌として存在していますが、ストレスや疲労などが原因となってカンジダ菌が増えてしまうことがあります。

細菌性・カンジダ性の違いですが、どちらも体内に存在する菌によって感染し、傷口から細菌が侵入して感染する感染経路とカンジダ性包皮炎のように免疫力が低下したときに発症するのかという違いがあります。

悪化すると治療が難しくなるケースも

カンジダ性はカビが原因となり、皮膚の奥深くまで根をはります。一旦改善したように見えても完全に菌が死滅したわけではない為、
再発してしまう可能性が高くなります。

細菌性とカンジダ性では使用する薬剤が異なり、間違った治療薬を使用すると悪化する場合があります。

細菌には抗生物質を使用しますが、抗生物質は炎症や腫れを抑えるための薬。細菌が原因である場合に、抗生物質を使用すると体に常在する必要な菌まで殺してしまい、身体に害のある菌と闘う力を弱めてしまいます。

カンジダは真菌によって発症するので、真菌は抗菌剤を使用しない限り改善することは難しくなります。

亀頭包皮炎の薬の名前

亀頭包皮炎には、細菌性とカンジダ性がありますが、それぞれ原因となる菌が異なるため、
使用する薬も異なります。

どちらのタイプの亀頭包皮炎を発症したかによって、使用する薬剤が違ってきますが、薬の選択を間違えると症状が悪化してしまいます。

細菌性亀頭包皮炎の薬の種類

細菌性亀頭包皮炎はブドウ球菌や大腸菌などが原因となって発症しますが、通常、炎症を抑える抗生剤の治療薬を使用します。

赤みなどの症状のほか、かゆみがある場合には、ステロイドを少量配合した塗り薬を使うことがあります。
塗り薬を使用することがほとんどですが、炎症や腫れ、痛みなどの症状がひどい場合は、塗り薬と併せて内服薬(飲み薬)を使用することもあります。

抗生物質・軟膏はコレ

細菌性亀頭包皮炎は、細菌が原因のため抗生物質を使用します。

  • フシジンレオ
  • クロマイP
  • リンデロンVG
  • ゲンタシン
  • エキザルベ

抗生剤の飲み薬はコレ

  • クラビット
  • オゼックス
  • クラリス
  • フロモックス

ここに挙げた抗生物質は細菌などの病原菌に効果を発揮する薬剤です。

細菌の一部である細胞壁の活性を弱めることで、細菌を死滅させ痛みや腫れなどの炎症症状を抑えることができます。

カンジダ性亀頭包皮炎の薬の種類

カンジダ性亀頭包皮炎の治療にはカビに有効な抗真菌薬の治療薬を使用します。

カンジダ菌はカビ(真菌)の仲間ですが、抗生物質はカビには効果がないため、抗真菌剤を用います。
亀頭や包皮は敏感な部分であるため軟膏が多く用いられますが、軟膏はクリームと比較すると刺激が少なめになっています。

カンジダ性亀頭包皮炎では、内服薬はなく軟膏などの外用薬で治療を行います。

抗真菌薬の塗り薬

  • アスタット軟膏
  • ニゾラール軟膏

真菌に働きかける軟膏で真菌の細胞膜の発育を抑えたり、止めることによって菌を死滅させます。

患部に赤みが見られる場合

通常、細菌性包皮炎の場合は、抗生剤を配合した軟膏を使用しますが、特に腫れや痛み、かゆみなどの炎症症状が目立つ場合には、ステロイド剤が入った軟膏を使用して改善を早めることがあります。

ステロイド剤は効き目が早いため痛みや腫れ、痒みを素早く抑えることができます。

ステロイド系の塗り薬

  • キンダベード
  • グリメサゾン
  • ロコイド

各薬の作用と副作用について

ここでは薬の作用と副作用についてご紹介しています。
処方された薬について詳しく知りたい方はぜひ読んでみてください。

また検査前に、どんな薬があるのか気になる方は目を通してみてください。

抗生物質・軟膏

薬剤名 フシジンレオ軟膏2%
作用 在性皮膚感染症、深在性皮膚感染症、慢性膿皮症、外傷・熱傷及び手術創等の二次感染。本剤に感性のブドウ球菌属
副作用 過敏症、発疹、疼痛・刺激感。
参照 フシジンレオ軟膏2%添付文書
薬剤名 クロマイP軟膏
適応菌種 クロラムフェニコール/フラジオマイシン感性菌
適応症 ・深在性皮膚感染症、慢性膿皮症
1.湿潤、びらん、結痂を伴うか、又は二次感染を併発している皮膚炎群(進行性指掌角皮症、ビダール苔癬、放射線皮膚炎、日光皮膚炎を含む)

2.外傷・熱傷及び手術創等の二次感染

副作用 皮膚の感染症、皮膚の刺激感、発疹、接触性皮膚炎など
参照 クロマイP軟膏
薬剤名 リンデロン-VG軟膏0.12%
作用 湿潤、糜爛、結痂を伴うか、又は二次感染を併発している次の疾患:湿疹・皮膚炎群(進行性指掌角皮症、脂漏性皮膚炎を含む)、乾癬、掌蹠膿疱症。
副作用 皮膚刺激感・潮紅、皮膚炎など
参照 リンデロン-VG軟膏0.12%添付文書情報
薬剤名 ゲンタシン軟膏0.1%/ ゲンタシンクリーム0.1%
適応菌種 ゲンタマイシンに感性のブドウ球菌属,レンサ球菌属(肺炎球菌を除く),大腸菌,クレブシエラ属,エンテロバクター属,プロテウス属,モルガネラ・モルガニー,プロビデンシア属,緑膿菌など。
適応症 表在性皮膚感染症,慢性膿皮症,びらん・潰瘍の二次感染
副作用:発疹、腎障害,難聴など
参照
ゲンタシン軟膏0.1%/ ゲンタシンクリーム0.1%添付文書
薬剤名 エキザルベ
作用

湿疹、皮膚炎群(進行性指掌角皮症、ビダール苔癬、放射線皮膚炎、日光皮膚炎を含む)、熱傷、術創湿疹様変化を伴う膿皮症(感染性湿疹様皮膚炎、湿疹様膿痂疹)
副作用 皮膚刺激症状、発赤、発疹、湿潤
参照

エキザルベ添付文書

抗生剤の飲み薬

薬剤名 レボフロキサシン錠
適応菌種 本剤に感性のブドウ球菌属、レンサ球菌属、肺炎球菌、腸球菌属、淋菌、モラクセラ(ブランハメラ)・カタラーリス、炭疽菌、結核菌、大腸菌、赤痢菌、サルモネラ属、チフス菌など多数。
適応症 表在性皮膚感染症、深在性皮膚感染症、リンパ管・リンパ節炎、慢性膿皮症など。
副作用 発疹、そう痒症、蕁麻疹、光線過敏症、不眠、めまい、頭痛、傾眠、しびれ感、肝機能値の上昇など。
参考サイト レボフロキサシン錠添付文書
薬剤名 オゼックス
適応菌種 トスフロキサシンに感性のブドウ球菌属、レンサ球菌属、肺炎球菌(ペニシリン耐性肺炎球菌を含む)、腸球菌属、淋菌、モラクセラ(ブランハメラ)・カタラーリス、炭疽菌、大腸菌など。
適応症 表在性皮膚感染症、深在性皮膚感染症、リンパ管・リンパ節炎、慢性膿皮症、ざ瘡(化膿性炎症を伴うもの)、前立腺炎(急性症、慢性症)、精巣上体炎(副睾丸炎)、尿道炎など。
副作用 下痢、嘔吐、発熱、食欲不振、発熱など。
参照 オゼックス添付文書
薬剤名 クラリスロマイシン錠
作用 一般感染症
適応菌種 本剤に感性のブドウ球菌属、レンサ球菌属、肺炎球菌、モラクセラ(ブランハメラ)・カタラーリス、インフルエンザ菌、レジオネラ属など。
適応症 表在性皮膚感染症、深在性皮膚感染症、リンパ管・リンパ節炎、慢性膿皮症、外傷・熱傷及び手術創、尿道炎など。
副作用 発疹、瘙痒感、めまい、頭痛、不眠、幻覚、悪心、嘔吐、胃部不快感、腹部膨満感、腹痛、下痢、食欲不振など。
参照 クラリスロマイシン錠添付文書
薬剤名 フロモックス
適応菌種 セフカペンに感性のブドウ球菌属,レンサ球菌属,肺炎球菌,淋菌,モラクセラ(ブランハメラ)・カタラーリス,大腸菌,シトロバクター属,クレブシエラ属,エンテロバクター属など。
適応症 表在性皮膚感染症、深在性皮膚感染症、リンパ管・リンパ節炎、慢性膿皮症、尿道炎、膀胱炎、腎盂腎炎など。
副作用 発疹、蕁麻疹、そう痒感、発赤、紅斑、腫脹、発熱など。
参照 フロモックス100㎎添付文書

抗真菌薬の塗り薬

薬剤名 アスタット軟膏
作用 皮膚真菌症の治療、カンジダ症
副作用 皮膚炎(接触性皮膚炎等)、発赤、小水疱、刺激感、そう痒感、亀裂、乾燥、腫脹
参照 アスタット軟膏添付文書
薬剤名 ニゾラール軟膏
作用 皮膚カンジダ症、足白癬、体部白癬、股部白癬
副作用 接触皮膚炎、そう痒、発赤、刺激感、紅斑、糜爛、皮膚剥脱など
参照 ニゾラール軟膏添付文書

ステロイド系の塗り薬

薬剤名 キンダベート軟膏0.05%
作用 顔面、頸部、腋窩、陰部における湿疹・皮膚炎、アトピー性皮膚炎(乳幼児湿疹を含む)。
副作用 そう痒、毛のう炎・せつ、刺激感、ステロイドざ瘡、皮疹の増悪など。
参照 キンダベード軟膏0.05%添付文書
薬剤名 グリメサゾン
作用 湿疹・皮膚炎群(進行性指掌角皮症、ビダール苔癬、放射線皮膚炎、日光皮膚炎を含む)、皮膚Z痒症、尋常性乾癬、虫さされ
副作用 皮膚の真菌性(カンジダ症、白癬等)及び細菌性(伝染性膿痂疹、毛のう炎等)感染症、発赤の発赤、掻痒、刺激感。
参照 グリメサゾン添付文書
薬剤名 ロコイド
作用 湿疹・皮膚炎群(進行性指掌角皮症、ビダール苔癬、脂漏性皮膚炎を含む)、痒疹群(蕁麻疹様苔癬、ストロフルス、固定蕁麻疹を含む)、乾癬、掌蹠膿疱症。
副作用 皮膚炎、乾皮様皮膚、ざ瘡様疹など。
参照 ロコイド軟膏0.1%添付文書

自己判断ではなく、医師の診断を

同じ包皮炎でもそれぞれ原因菌が違い、使用する軟膏など治療方法も異なるため性器に異常が見られる場合には、医師に相談するようにしてください。

間違った薬を使用していると症状が長引いたり、悪化したりする危険性があります。自己判断で市販薬を購入し治そうとすることは避けましょう。

まずは専門医に相談を

新宿駅前クリニックでは、皮膚科・内科・耳鼻科・泌尿器科を併設しており、平日夜19時まで診療を行っている専門の医療機関です。

メディア・記事の監修ドクター:新宿駅前クリニック院長 蓮池林太郎