コンジローマの原因はウイルス!がんやHIVになる可能性も?

コンジローマの原因とは?

コンジローマとは性器や肛門やその周囲の皮膚にイボが発生してしまう性感染症(性病)で、正式には尖圭コンジローマといいます。
尖形コンジローマだけでなく性病について日常の話題では取り上げられず、人には相談しづらいものです。ですが性病の知識などは、普段から身につけておいた方がいいですよね。
再発が多く完治するまでに多くの時間と労力がかかる尖圭コンジローマの原因について説明していきます。

ヒトパピローマウイルスについて

ヒトパピローマウイルス(HPV)とは、尖圭コンジローマの原因となるウイルスのことです。ヒトパピローマウイルスにはそれぞれ型があり、大きく分けて低リスク型と高リスク型に分類されます。

低リスク型

低リスク型とされるヒトパピローマウイルスはおよそ12種類で、このウイルスは性器にイボ状の病変を発症させます。

低リスク型のヒトパピローマウイルスの12種類の中では、

  • 6型
  • 11型
  • 42型
  • 43型
  • 44型

などが一般的です。

このうち、性器にイボを発症させる尖形コンジローマの原因ウイルスは、6型と11型でこの2つの型が全体のおおよそ90パーセントをしめるとされています。

高リスク型

子宮頸部細胞に重大な問題を起こす高リスク型のヒトパピローマウイルスは、10種類以上存在します。高リスク型のウイルスに感染し治療しないまま放置しておくと、子宮頸がんへと変質する可能性が高いので注意が必要です。

高リスク型のヒトパピローマウイルスは

  • 16型
  • 18型
  • 31型
  • 33型
  • 35型
  • 39型
  • 45型
  • 51型
  • 52型
  • 56型
  • 58型
  • 59型
  • 68型

という13種類が存在します。
このうち16型と18型は子宮頸がんのおおよそ7割を占めるほど危険性が高いタイプです。

16型や18型のヒトパピローマウイルスに感染した場合は、数年以内に高い確率で子宮頚がんを発症するとされています。

がんになる可能性

低リスク型ヒトパピローマウイルスに感染した場合ではこのウイルスが原因で子宮頸がんになることはほとんどありません。
高リスク型のヒトパピローマウイルスに感染した場合でも必ずがんになってしまうわけではありません。
ヒトパピローマウイルス感染のほぼすべてが一過性なので、時間の経過とともに90パーセント以上が自然に消滅するためとされています。

ですが、高リスク型ヒトパピローマウイルスに長い期間感染していると子宮頸がんを発症させる可能性が高まります。
高リスク型のヒトパピローマウイルスに感染しても、子宮頸がんへと成長(進行)するまでには、数年から十数年という期間が必要とされ、がんになるまでに定期的な子宮頸がん検診で発見される可能性が高いです。子宮頸がんは定期検診を行うことで早期発見が比較的容易とされています。

感染源がわかりづらい

尖圭コンジローマはイボができるまで自覚症状がほとんどありません。潜伏期間も長いため自分が感染していることに気づきにくく、感染源や感染ルートが特定しづらいことも特徴です。

あらゆる性行為について

尖圭コンジローマの感染経路は、性交渉している間に粘膜にできてしまう傷などからヒトパピローマウイルスが侵入して感染します。
性行為の経験が一度でもあると、HPV感染している可能性があるといえます。
ここでいう性行為とは性器でおこなうセックスのみを指すのではなく、口腔内でも感染します。つまり尖圭コンジローマは、普通のセックスだけでなく、オーラルセックスやアナルセックスなどのあらゆる性交渉によって感染します。

母子感染

母親が尖圭コンジローマに感染している場合、出産時に産道から赤ちゃんに感染することがあります。母子感染では赤ちゃんの喉にイボができる「呼吸器乳頭腫症」を発症させてしまいます。
呼吸器乳頭腫症も尖圭コンジローマのように再発率が高く、症状を悪化させてしまうと赤ちゃんが気道閉塞起こし、最悪のケースでは死亡してしまうこともあります。

予防策はあるのか?

コンドームでは防ぎきれない

尖圭コンジローマや他の性感染症予防のためにコンドームを装着することは当リ前かもしれませんが、コンドームのみでは完全な予防策とはなりません。
なぜなら、ヒトパピローマウイルスは、コンドームをかぶせている部位のみが感染するワケではないからです。陰嚢(金玉)や肛門、陰茎(ペニス)でもコンドームがかぶらない部分は感染が防止しづらいのです。

パートナーを限定する

尖圭コンジローマは膣でのセックス以外でも、オーラルセックス・アナルセックスでも感染するため、性行為そのものを控える必要があります。
しかし、それでは現実的ではないので性行為をするパートナーを限定することが大事です。パートナーが多ければ多いほど尖圭コンジローマに感染する危険性、感染リスクが高まりもします。

また、何らかの異常を感じたときは、パートナーと一緒に早期検査・治療法を行ってくださいね。し

基礎体力づくり

ヒトパピローマウイルスや他のウイルスやバイ菌に対して免疫力を高めるために、日頃から疲れやストレスを溜めこまずに食事や睡眠を十分に摂り、基礎体力を高めておきましょう。

HIVや他の感染症との関係性

尖圭コンジローマは小さな傷を介してウイルス感染します。
尖圭コンジローマになると性器に傷があるのでHIVなど他の感染症に感染しやすくなってしまいます。尖圭コンジローマの患者数はHIVの感染率が健康な人に比べて、おおよそ10倍程度あるとされています。

HPVワクチンとは?

ヒトパピローマウイルスに感染しないためのワクチンであるHPVワクチンが着目されています。日本では、子宮頸がんのリスクがある女性に対しては、4価ワクチンが承認されています。しかし男性に対して承認されていません。
HPVワクチンには重度の副作用が報告されており、この副作用の原因がわかってないため未承認となっています。
ワクチンの使用については有効性とリスク(副作用)とを充分考えなければなりません。

アメリカでは、ヒトパピローマウイルスの約9割に対して有効とされる、「9価ヒトパピローマウイルスワクチン」の臨床試験が行われています。
このワクチンによって尖圭コンジローマだけでなく子宮頸がんの予防法が発展していくことが期待されています。

まとめ

尖圭コンジローマはさまざまな性行為によって感染するので、不特定多数の人と性行為をしないことが重要です。
尖圭コンジローマは再発率が高く、子宮頸がんリスクにつながるウイルス性疾患です。
予防のためのワクチンが今後開発されていくことに期待しましょう。

まずは専門医に相談を

新宿駅前クリニックでは、皮膚科・内科・耳鼻科・泌尿器科を併設しており、平日夜19時まで診療を行っている専門の医療機関です。

メディア・記事の監修ドクター:新宿駅前クリニック院長 蓮池林太郎