クラミジアになると排尿痛が!病気が進行したときの上行感染とは

クラミジアで排尿痛が!

「トイレのとき、尿道口が痛い……」こんな経験をしたことはありませんか。

この排尿時の尿道口の痛みを排尿痛といいます。
排尿痛で悩む方は、トイレで排尿するたびに排尿痛があり、その痛みの原因がわからず不安に思う方もいらっしゃいます。

そんな排尿痛ですが、実はクラミジアの症状の一つとして、排尿時に尿道の痛みがあります。そこで気になるのが、なぜクラミジア感染症に感染すると排尿時に痛みを感じるのかというところ。また、なぜクラミジア感染者は排尿時以外にも痛みの症状があるのでしょうか。

ここでは、クラミジアによる排尿痛のメカニズムと、その他の痛みの症状や病気が進行していった時に考えられる上行感染について、詳しく解説していきます。

代表的な症状は尿道口の痛み

クラミジア感染症の代表的な症状に、排尿痛と呼ばれる尿道口の痛みがあります。

排尿痛は主に男性が発症する症状で、クラミジア感染症の原因菌であるクラミジア・トラコマチスが、尿道の粘膜細胞を破壊し、免疫細胞に炎症が起こることで発生します。

排尿痛以外の痛みはある?

クラミジア感染症は排尿痛以外にもいくつかの「痛み」が出ます。
例えば、男性の場合は症状が進行すると睾丸や恥骨周辺などに、下腹部痛を感じることがあります。
女性のクラミジア感染症の場合は、初期症状が出づらく、進行すると下腹部に生理痛のような鈍痛が起きたり、性行為の最中に感じる性交痛といった症状が現れることがあります。

また、男女共通した症状では咽頭クラミジアに感染した場合、風邪をひいたときのような喉の痛みを感じることもあります。

尿道炎を発症している

男性がクラミジア菌に感染した時に起こる排尿痛のメカニズムについて、ご説明します。
排尿痛はクラミジアの原因菌が粘膜を浸食し、攻撃することで痛みが起こるとされています。

尿道が痛むのは尿道炎を起こしているから

クラミジア菌は尿道の粘膜に感染し、その粘膜細胞を攻撃、破壊しながら体内に向かって感染拡大していきます。この状態を尿道の炎症を意味する尿道炎といいます。尿道炎にはクラミジア性尿道炎や淋菌性尿道炎、その他の細菌に感染したことで起こる非クラミジア性非淋菌性尿道炎があります。

尿道口が痛むメカニズムとは

人間の身体は、外部からの攻撃によって細胞が傷つけられると、体内ではその傷を修復する働きがおこります。

傷つき壊死した細胞は、白血球によって修復されていくのですが、この修復活動によって疼くような痛みや、熱などが発生します。特に尿道はとてもデリケートで、少しの刺激でも痛みの原因となります。傷ついた尿道口に勢いよく尿が流れることで、排尿時にしみる、熱く感じる、といった痛みを感じるようになります。

病気が進行している

クラミジア感染症には排尿痛以外の痛みの症状も起こり、排尿痛以外痛み(疼痛)の症状はクラミジアが進行することで起こる痛みです。

クラミジアは尿道や膣を通って、体内の生殖器や内臓に上行感染を広げていきます。その結果、さまざまな部位で炎症を起こし、睾丸(玉袋)・下腹部・会陰部などの痛みへと繋がるのです。

男性の腹痛や睾丸の痛みは上行感染や膀胱炎

男性がクラミジア感染症の治療をせず放置しているケースや感染に気付いていないケースでは、クラミジアの原因菌はどんどん体内の奥深くに感染を広げていきます。体内の深部に向かって広がったクラミジアは前立腺炎や副睾丸炎といった病気を発症させていきます。

前立腺炎

前立腺炎は玉袋(睾丸)から肛門の間(会陰部)に痛みを感じる、下腹部に痛みや違和感を覚えるといった症状が発症します。また、前立腺は男性の排尿の管理を行う器官なので、残尿感や頻尿といった症状もあらわれます。

精巣上体炎(副睾丸炎)

精巣上体炎は、睾丸の上部にある精巣上体という器官にクラミジア菌が感染することで起こる炎症です。副睾丸は、作り出された精子を保存するためにある大切な部位で、クラミジア感染症や淋菌感染症などの性病を放置してしまうと不妊に繋がる危険性もあります。副睾丸炎が起こると、睾丸に痛みを感じるようになり、その痛みは徐々に睾丸全体を覆うようになります。悪化してくると、睾丸自体が腫れることもあり、日常生活に支障をきす可能性もあります。

女性に起こる痛みの症状は発覚が遅れる可能性が!

女性のクラミジア感染症は自覚症状が分かりづらい性感染症として知られています。
膣の炎症がひどくなると、性行為の時に痛みを感じる性交痛や、男性と同じく排尿痛を感じることもありますが、男性よりも比較的軽度なので、気付かれず放置されてしまうことが多いようです。

そのまま、体内深部にクラミジア感染が進んでいくと、子宮頸管、卵管などに炎症が発症していきます。しかし、この時も炎症が軽度の場合には痛みもほとんどなく、おりものが増える程度の症状で気付かない場合が多いといわれています。

子宮内膜炎や危険な骨盤腹膜炎

女性が痛みを感じる時には、症状が悪化し、卵巣や骨盤内腹膜まで感染が広がってしまっていて、強い下腹部痛や激しい生理痛に似た痛みを感じるようになります。
骨盤腹膜炎を発症すると卵管閉塞などの重大な症状をひき起こし、不妊・子宮外妊娠の原因につながります。

まとめ

クラミジア感染症による不妊など、重大な後遺症を残すことにならないためにも、排尿痛などの異常がある場合には、早めに病院・クリニックなどの医療機関を受診し、正しい検査方法(尿検査)・治療方法(薬物療法)を行うことが完治のための近道になります。

何らかの症状や不安がある場合には、専門家である医師の診断を仰ぎましょう。

まずは専門医に相談を

新宿駅前クリニックでは、皮膚科・内科・耳鼻科・泌尿器科を併設しており、平日夜19時まで診療を行っている専門の医療機関です。

メディア・記事の監修ドクター:新宿駅前クリニック院長 蓮池林太郎