クラミジアを放置するとどうなる?自然治癒はするのか?

性病に悩むカップル

クラミジア感染症という言葉を聞いたことがあるのではないでしょうか。クラミジア感染症は性病(性感染症=STD)の一つです。
性感染症の中でも患者数がとても多く、近年日本では若い人の感染が目立っており、問題視されています。症状がそこまでひどくないと病院に行かずに放置してしまったり、逆に性感染症かもしれないと思うと恥ずかしくて病院に行けなかったりという人が多いとされています。
男性は症状が比較的わかりやすいのですが、女性は感染していても気が付かないことが多いとされています。
ここでは、クラミジアを放置するリスクや自然治癒する可能性について解説していきます。

クラミジアになる原因は?

クラミジア・トラコマティスという病原体=病原微生物が原因で感染します。クラミジア・トラコマティスは真菌の一種です。クラミジアの感染経路は粘膜同士が直接接触することで感染します。主に性行為によって精液や膣の分泌物を介して感染します。粘膜同士の接触なのであらゆる性交渉(アナルセックス、オーラルセックスも含む)で移る可能性があります。

つまりオーラルセックスなどで喉の粘膜を通じて咽頭感染することがあります(咽頭クラミジア)。この場合はキスでも相手に感染させてしまう恐れがあります。感染力は比較的強いのですが、クラミジア・トラコマティス自体は人の細胞の中でしか生息できないという特徴があります。

つまり、普段の生活の場(トイレやキッチン、リビングなど)に生息しているということはないので、あくまで性行為によって粘膜同士が接触することによる感染になります。感染が疑われる場合には、他人に感染させないためにも予防法として、性行為は避けましょう。

どんな症状がでる?

感染してから症状が出現するまでの潜伏期はおよそ2~3週間です。男性の場合は尿道の不快感、排尿時の痛み、尿道口から膿がでるといった尿道炎の症状が出現します。この尿道炎は淋菌性と非淋菌性の大きく2つに分かれますが、後者の非淋菌性尿道炎はクラミジアによるものが代表的です。クラミジアによる尿道炎は淋菌性の尿道炎に比べて症状が比較的軽い傾向にあります。

尿道口から出る膿の性状も、淋菌性は量が多く色も黄色であるのに対して、クラミジアによる尿道炎の場合は膿の量も少なく色も淡黄色~白色です。菌が尿道から精巣上体へと広がっていくと精巣上体炎を起こすこともあり陰嚢痛や腫れ、下腹部の痛みが出現することがあります。

一方、女性の場合は膣炎の症状として、性器のかゆみや臭いがきつくなったり、水っぽいおりものが増えたりします。

人によっては性交痛や下腹部の痛みを感じる人もいます。症状の出方には個人差があり、少しおりものが増えた?くらいにしか思わないこともあり、この程度だと感染に気が付かないことも多いです。このことから、男性に比べて女性は悪くなるまで感染に気が付かないことが多いのです。悪くなっていくと、子宮内膜炎・子宮頸管炎などに発展していく恐れもあります。

自然治癒はする?

実際に自然治癒したという報告はあるようです。しかし、現段階で言えるのは、自然治癒することもあればしないこともあり個人差があるということです。自然治癒する経過として考えられるのは、例えば何かの病気にかかった時に内服した治療薬の抗生物質でクラミジアも治ってしまったということです。これは厳密には自然治癒とは言えないかもしれませんね。中には自己の免疫力で自然治癒している人もいるのかもしれません。しかし、放置して進行し、不妊の原因になっている人がいるのも確かなのです。

つまり、現段階では必ず自然治癒するという保証はないと思ったほうが良いとされています。自然治癒するとは考えずに、少しでも疑わしい時はきちんと検査や治療を受けることをお勧めします。

クラミジアを放置すると

クラミジアは自覚症状がほとんどなかったり、症状がとても軽かったりします。その場合、治療せずに放置するとどうなるのでしょうか?症状が軽くても病気は着実に進行していきます。例えば、女性であれば子宮内膜や子宮頚管、卵管などに炎症が広がります。特に卵管炎を起こすと卵子の通過障害により子宮外妊娠や不妊症の原因になります。男性の場合は放置すると、炎症が始めは尿道であったものがどんどん上行して精巣上体や前立腺へと進んでいきます。そうなると、精巣上体炎や前立腺炎・睾丸炎などになってしまいます。それによって精子の通過障害が起こることもあり不妊症の原因となります。

クラミジアに感染している状態ではHIVの感染率が高くなることも分かっています。(心配な方は病院で血液検査などを受けてください)

また、妊娠中にクラミジアに感染していると流産や早産の確率が高くなるばかりでなく、妊娠後期のクラミジア感染は胎児に感染する母子感染の危険性もあります。妊娠・出産は男性には直接関係ないと思うかもしれませんが、相手に感染させることで、パートナーである女性にこのようなリスクを負わせることになってしまうのです。

クラミジアが治らなかったときの原因と対策について詳しく説明していますので、コチラの記事を参考にしてください。

まとめ

男女共に性感染症の中でも最も感染者数が多いといってもいいクラミジアについて解説しましたがいかがでしたか?比較的症状が軽いことが多いことからも、性感染症の中でもクラミジアが多い理由がおわかりいただけたのではないでしょうか。

クラミジア自体は命に関わる病気ではありません。しかし感染力はとても強く、知らない内にパートナーに感染させてしまう可能性が高いとされています。つまり、自分が感染源となってしまうということです。放置すると起こってくるリスクも不妊など、将来への影響も大きいものです。放置してしまうことにより、慢性化し持続感染という状態になることもあります。そして現段階では必ずしも自然治癒するとは言えません。幸いこの病気は検査も簡単にでき、初期であれば治療法も短期間の内服のみで完治が期待できる病気なのです。放置して症状が悪化すれば治療方法・検査方法も大変なものになってきます。治療は泌尿器科や性病科、婦人科で行ってもらえます。

放置することは、男性自身にもパートナーの女性にも良いことは一つもありません。性感染症かもしれないと思うと病院に行くことを躊躇してしまいがちですが、少しでも気になる症状があれば、自己判断はせずに必ず病院を受診してパートナーと共に専門家である医師の指示のもと、検査・治療を受けることをおすすめします。

クラミジアの治療方法や治療費についてはコチラの記事を参考にしてください。

まずは専門医に相談を

新宿駅前クリニックでは、皮膚科・内科・耳鼻科・泌尿器科を併設しており、平日夜19時まで診療を行っている専門の医療機関です。

メディア・記事の監修ドクター:新宿駅前クリニック院長 蓮池林太郎