これって性病?ペニスにできたしこりの正体って?

ペニスのしこり

ペニスにしこりのようなできものができたことはありませんか?痛みを伴うものからあまり痛みのないものまでさまざまですが、気になりつつもついつい病院に行かずにそのままにしてしまった、なんてことはありませんか?
原因はたくさんありますが、性感染症(STD)であることが多いのです。放置しておくとどんどん病状が進行したり他人に感染させてしまう可能性もあります。
ここではペニスにしこりのできた時に考えられる病気について解説していきます。

ペニスにしこりができる性感染症は?

尖圭コンジローマ

ヒトパピローマウイルス(HPV)6型、11型などにより引き起こされる性感染症の一種です。性活動が盛んな年代に多く感染者がいるとされています。発症が多い年代としては10代後半から30代となります。皮膚や粘膜の傷などから感染するのであらゆる性交渉(セックス、オーラルセックス、アナルセックス)から感染します。性器にイボができるのが特徴的で治療方法もさまざまな種類がありますが再発することも多い疾患であるといわれています。

梅毒

梅毒感染症はスピロヘータの一種である梅毒トレポネーマの感染により引き起こされます。主に性行為による感染ですが、まれに輸血によるものや産道感染や授乳による母子感染もあります。この場合、子どもは先天性梅毒となります。梅毒は進行具合によって第1期から第4期に分類されます。皮膚や粘膜の傷などから感染し、いずれは全身に広がっていきます。感染経路として、あらゆる性行為(セックス、オーラルセックス、アナルセックス)で感染します。感染初期の症状として男性ではペニスに初期硬結(しこり)ができます。

性器ヘルペス

主にHSV-2(単純ヘルペスウイルス2型)の感染によるものが多いとされています。近年ではHSV-1(単純ヘルペスウイルス1型)によるものも増加しています。ヘルペスのある部位との接触で感染するため、あらゆる性行為(セックス、オーラルセックス、アナルセックス)によって感染します。男性ではペニスに小水疱や潰瘍が生じます。

原因:尖圭コンジローム

感染してから症状が出るまでの潜伏期間は2~3か月あります。外陰部(男性では亀頭部、冠状溝(カリ)、陰嚢などに発生し、女性では大小陰唇、膣、子宮頸部に発生)や肛門の周りに小さなイボ(小さな固い腫瘤)を生じます。放っておくとこのイボはどんどん成長してカリフラワー状や鳥のとさかのようになり、排尿や射精が困難になるほど増殖することもあります。数は単発のこともありますが多くは多発します。2次感染を伴うと壊死を起こしたり悪臭を放ちます。始めはイボができる以外に痛みや痒みといった自覚症状に乏しく、そのため知らずに他人に感染させてしまうこともあります。大きさや部位によっては痒みや痛みがでたり、下着にこすれて痛みが出たりする程度です。包茎の人は感染しやすくなっています。尖圭コンジローマがある人はHIV感染も受けやすい状態になっておりHIVの危険因子の一つでもあります。

原因:梅毒

感染してから症状がでるまでの潜伏期間は約3週間程度です。梅毒トレポネーマの侵入部位である陰部などに硬い小丘疹(直径1㎝くらいまでの赤く小さくて硬いしこり)が出現します(初期硬結)。この小丘疹がやがて自潰して潰瘍化していきます(硬性下疳)。共に痛みはなく、多くは3週間程で自然消退してしまいます。感染部位に症状が出現するので、症状がでるのは陰部だけではなく、口腔内にできることもあります。つまり口腔内に梅毒の病変部があればキスでも感染するということになるのです。また太ももの付け根のリンパ節が腫れますが痛みはないとされています。これが第1期梅毒の症状です。症状がなくなっても病原菌は体内に残っており全身に広がっていきます。検査方法は血液検査となっています。
その後第2期梅毒の症状が出るまで無症状で経過します。第1期梅毒のうちに治療がされないと、感染後9週間~3か月経過して、第2期梅毒の症状が出現します。梅毒性バラ疹(5㎜から2㎝程度の淡い紅斑)が全身に多発します。これは痒みも痛みもないとされています。このばら疹は数日で消退してしまいます。ばら疹出現から2~3週後に梅毒性丘疹(暗紅色の5㎜~1㎝程度の丘疹)が出現します。その他粘膜疹(口唇や頬粘膜、咽頭等に灰白色の粘膜病変を形成)や、扁平コンジローム(肛門周囲や陰部、腋窩などに扁平隆起性丘疹)、梅毒性脱毛(直径5㎜~2㎝程度の多発する脱毛斑)などがあります。
感染から3年~10年たつと第3期梅毒に移行します。ゴム腫(皮膚や骨に硬いしこりやゴムのような腫れが出現します)。更に進行すると第4期となり、神経梅毒といって痴呆症状がでたり進行麻痺の症状が出たりします。

原因:性器ヘルペス症

感染してから症状がでるまでの潜伏期間は約3日~7日です。症状は始めに外陰部に痒みやむずがゆさ、ヒリヒリした感じが出現し、続いて痛みが出てきます。男性では亀頭や包皮に小さな水疱ができます。太ももや肛門周囲にできることもあります。やがて水疱(水ぶくれ)は破裂してただれ激しい痛みを伴います。同じように女性では陰唇や会陰部に症状が出ます。太ももの付け根のリンパ節が腫れて痛むこともあります。まれに仙骨神経が障害されて排尿障害が出ることもあります。ヘルペスウイルスは感染力が非常に強く感染率が高いので、唾液や膣の分泌物、精液等にもウイルスはいます。口の中にヘルペスが発症しているとオーラルセックスなどでも口から性器へと感染していきます。

その他考えられる原因

性行為によるものとして、その他に軟性下疳があります。これは軟性下疳菌が感染することによっておこります。ペニスの冠状溝や包皮、女性では陰唇や膣などに紅性丘疹ができます。やがて潰瘍化して激痛を伴います。また性感染症ではありませんが陰茎硬化性リンパ管炎(ペニスの血管の腫れ)・ペロニ-病(陰茎硬化症)などがあります。ペロニ-病は、初期症状としてペニスにしこりができ、やがて勃起時に痛みが走り陰茎湾曲(ペニスの湾曲)するのが特徴です。そのまま放置してしまうと、手足が拘縮するなどします。治療方法として手術、縫縮法(プリケーション法)が挙げられます。
また稀な病気ですが陰茎がんもあります。陰茎癌は亀頭部や包皮にカリフラワーのような腫瘤ができます。始めは湿疹のような症状から次第に浸潤してくることもあります。多くは痛みを伴わないことも特徴です。進行すると尿道が圧迫されて排尿障害が出ることもあります。痛み等の自覚症状が乏しいことから早期発見が難しい癌でもあります。また、包茎がある場合は包茎によって病変が隠れてしまい更にわかりにくい場合もあるので注意が必要です。包茎の人はカンジダ性亀頭包皮炎などの感染症を繰り返すことも多いので、日頃からペニスの異常には気を付けておくと良いでしょう。

まとめ

男性性器にしこりができる病気が多くあることわかりました。その中でも特に性感染症によるものが多いです。クラミジアを含め、性感染症は痛みを伴わないものも多く、そのことが病院への受診・検査を遅らせてしまう要因でもあります。進行すると梅毒のように重篤な全身症状が出てしまうものもありますし、コンジローマは手術をしなければならなかったりします。また知らないうちに他人に感染させてしまうこともあります。
ペニスにしこりを発見したら専門家である皮膚科や泌尿器科、性病科などの医師の指示の下、検査・治療を受けるようにしてくださいね。

まずは専門医に相談を

新宿駅前クリニックでは、皮膚科・内科・耳鼻科・泌尿器科を併設しており、平日夜19時まで診療を行っている専門の医療機関です。

メディア・記事の監修ドクター:新宿駅前クリニック院長 蓮池林太郎