病気別!性病別感染率一覧

性病の感染率ってどのくらい?

もしかしたら性病かもしれないと思い当たっても、特に初めて気づいた人はどうしたらよいのか分からずに不安だけを募らせてしまうこともあるのではないでしょうか?
ここでは、性病とはどんな病気なのか、どれくらいの確率で感染してしまうのか、日本に多い性病、最近増えている性病、その他にも注意の必要な性病について説明していきます。

性感染症(STD)とは

性感染症とは何なのでしょうか。普通の感染症と性感染症を比べてみましょう。

通常の感染症とは何か?

感染症とは、細菌やウイルスなどの病原微生物の感染によって望ましくない反応を起こす病気のことを指します。
触れて感染する接触感染、咳やくしゃみで感染する飛沫感染、飲食物から感染する経口感染などが主に挙げられます。

性感染症(STD)とは何か?

性感染症(STD)は、「性行為感染症」や「性病」とも呼ばれ、アナルセックスやオーラルセックス(フェラチオ)を含むすべての性行為で感染する感染症を指します。一部、輸血や注射針の使い回しなどによる感染や、母体が性感染症に感染していると赤ちゃんへの母子感染もあります。
一般的な感染症と違うのは、感染経路が性行為であるという部分です。

感染者数が多い病気

性感染症(STD)の中でも、特に感染者数の多いものを挙げてみました。

1,淋菌感染症

・感染経路
性交やオーラルセックスなどのすべての性行為により感染します。

・潜伏期間
男性の場合は2~7日間で症状が出ます。

・症状
尿道炎をおこし、勃起時や排尿時の激しい痛みや黄色い膿が出ます。咽頭への感染時は無症状のこともあります。

・治療方法
抗生物質による薬物療法で治療します。

・感染する確率
性行為による感染の確率はおおよそ30%といわれています。

淋菌感染症は比較的感染率が高く症状も特徴的です。早期の治療であれば数日で治療が完了するので、早めの受診をおすすめします。

2,性器クラミジア感染症

・感染経路
粘膜の接触で感染するため、アナルセックスやオーラルセックスを含むすべての性行為や、ディープキスによっても感染します。

・潜伏期間
感染後1~3週間で症状が出ます。

・症状
軽い排尿時痛や違和感を覚える、膿が出ることもありますが、一般的に初期症状は軽いです。無症状のこともあり、進行して前立腺炎などを起こすこともあります。咽頭に感染すると風邪のような症状が出ることがあります。(咽頭クラミジア)

・治療方法
抗生物質や抗菌薬により治療します。

・感染する確率
クラミジアは感染力が最も高い性感染症で、1回の性行為で感染する確率は50%以上ともいわれています。

性器クラミジア感染症は、感染力が強く症状が分かりにくいという特徴があります。特に若い女性への感染が広がっており女性は特に無症状なため、感染しないよう注意が必要です。

3,性器ヘルペスウイルス感染症

・感染経路
感染者とのディープキスを含むあらゆる性行為により感染します。主に口に感染する単純ヘルペスウイルス1型と単純ヘルペスウイルス2型がありますが、オーラルセックスにより、どちらのウイルス型も性器へ感染します。

・潜伏期間
初感染では感染後3~7日で症状が出ます。

・症状
感染しても症状が出ないことがあります。初感染で症状が出る場合は、ペニスに痛みを伴う小さな水ぶくれが複数でき、つぶれて潰瘍になることもあります。足の付け根のリンパ節が腫れたり、発熱したりすることがあります。
抵抗力(免疫力)が落ちると再発を繰り返しますが、症状は軽くなっていきます。

・治療方法
抗ウイルス剤を投与しウイルスの活動を抑える治療をします。完治はしませんが、薬で再発を抑制し、症状を軽くします。

・感染する確率
1回の性行為で感染する確率はおおよそ10%前後といわれています。

感染率が特別高い性病ではありませんが、症状が出ている時は特に感染しやすく無症状でも感染リスクはゼロではありません。感染してしまった場合は根気よく治療を受けることが大切です。

4,尖圭コンジローマ

・感染経路
あらゆる性行為によって、ヒトパピローマウイルスに感染して発症します。
性行為以外で皮膚・粘膜の傷からの感染や、母子感染もあります。

・潜伏期間
感染後3週間~6か月後に症状が出ます。

・症状
ペニスや肛門周囲に形状が特徴的な、鶏のトサカ状、カリフラワー状、もしくは乳頭のようなイボができます。軽い痛みやかゆみを伴うこともありますが、無症状のこともあります。

・治療方法
外科的にイボを取り除く治療が行われますが、再発することも多いです。

・感染する確率
感染者との性行為により、おおよそ60~80%感染するといわれています。

つらい症状はあまりありませんが、イボが増えると治療が困難になるので気づいた時は早めに受診するようにしてください。感染力が高く、潜伏期間も長いため、気づいた時にはパートナーにも感染している可能性があり、パートナーも一緒に検査を受ける必要性があります。

増加傾向にある病気

最近感染者が増加傾向にある病気もあり、注意が必要です。性感染症についての知識不足や性行為の多様化により若年層でも感染が拡大しています。

1,梅毒

・感染経路
あらゆる性行為によって、梅毒トレポネーマという病原菌に感染して発症します。感染者の病変部分と皮膚や粘膜の小さな傷が接触し病原菌が入るため、時にはディープキスでも感染します。

・潜伏期間
感染後3週間ごろから症状が出始めます。

・症状
初期症状は、感染部分であるペニスや唇、口の中にしこりができ、潰瘍になることもありますが痛みはありません。治療しなくても症状一旦消え、段階的に悪化していきます。

・治療方法
ペニシリン系の薬で治療します。初期では完治しますが、病状が進行すると完治は難しくなり後遺症が残る危険性もあります。

・感染する確率
感染者との性行為で梅毒に感染する確率はおおよそ15~30%といわれています。

梅毒はペニシリンが発見されてから下火になりましたが、最近では性行為の多様化、若年化により増加傾向にあり注意が必要です。

2,HIV感染症

・感染経路
あらゆる性行為によって感染します。血液感染するため薬物中毒者の注射針の使いまわしや、母子感染も見られます。

・潜伏期間
初期症状がある場合は感染後2~4週間で出現し、その後個人差が大きいのですが10年くらいの間にエイズを発症する可能性が高いとされています。

・症状
初期症状として感染後発熱や筋肉痛、のどの痛みなどインフルエンザのような症状が出ることがありますが、無症状のこともあります。免疫力が徐々に低下しエイズを発症すると、健康なら感染しないような弱い病原菌に感染し重い病気にかかるようになります。

・治療方法
HAART療法(多剤併用療法)といって、複数の抗HIV-1薬を個人に適した組み合わせで使用する治療が行われます。完治させることはできませんが、ウイルスの増殖を抑えてエイズの発症を予防します。

・感染する確率
コンドームなしの膣性交、アナルセックスにより感染する確率はおおよそ0.1〜1%とされていますが、クラミジアや淋病、梅毒などに感染している場合は、炎症を起こした粘膜から感染しやすくなります。

HIVは健康体なら感染しづらいですが、粘膜が傷つきやすいアナルセックスや他の性感染症との同時感染が目立ちます。性感染症にかかった時は、念のためHIVの検査も受けておくと安心です。

性感染症が増加傾向となっている現実

性感染症は近年全体的に増加傾向にあります。
特に増加が目立つのは梅毒で、厚労省の調査で平成18年に総数637であったのが25年から急激に増加し始め28年には4,559人という数値になっています。
なぜ急増しているのか、はっきりしたことは分かっていませんが、「梅毒は昔の病気である」という偏見から気づかれない場合や、不特定多数との性行為が増加していることが関係しているのではないかと推測されています。

HIVも増加

HIVも平成18年に総数952人であったのが、27年には1006人と増加傾向です。HIVに関しても、基本的には容易には感染しないのですが、他の性病も増加している中で同時感染してしまうことが増えているようです。

性病にならないためには

性病にならないためには、感染者と性行為をしないのが一番なのですが、感染初期の無症状の時期に感染してしまうことも多いため、まずは自分が性感染症への正しい知識を持ち、しっかりと自分の身を守ること、安全な性生活を心がけることが大切なのです。

感染を防ぐ方法

1,何か症状に気づいたときは性行為をしない

相手の体に気になる赤みや水疱、しこりなどができているなど、外観的におかしいと思った時は性行為を避けましょう。自覚症状がなく見えづらい陰部や肛門周辺などの病変は本人でも気づかないことがあります。パートナーともきちんと話し合うことも重要です。

2,コンドームの使用

性感染症は性行為による粘膜の接触や小さな傷から感染しますので、感染予防のために、きちんと使用するようにしましょう。ただ、感染部位はペニスや膣だけとは限らないので、ゴムで完全に予防できるというわけではありません。

3,不特定多数との性行為はしない

よく知らない人や不特定多数の人と性行為をすると性感染症のリスクが高くなります。
また自分が感染していなくても性風俗などで、相手が感染している場合には自分も感染する可能性が高まります。

まとめ

性感染症は、自分の行動次第で予防や早期発見ができる病気です。
それぞれの疾患について、性行為により感染する確率を挙げていますが、これらはあくまでも目安であり、資料によっても若干数値は違います。

一概に性行為といっても、接触の時間も行為の内容もその時によって違うものなので、感染する確率もその時々で変わってきます。
性行為をした相手が性感染症であることがわかった場合や、自分になにか気になる症状や異常が現れた時は、感染する確率に関わらず、必ず専門の医療機関で該当する検査項目の検査を受けるようにしましょう。

まずは専門医に相談を

新宿駅前クリニックでは、皮膚科・内科・耳鼻科・泌尿器科を併設しており、平日夜19時まで診療を行っている専門の医療機関です。

メディア・記事の監修ドクター:新宿駅前クリニック院長 蓮池林太郎