性病の検査は何科に行けばいい?診察内容から診断結果・費用まで解説

性病の検査は何科?診察から結果の見方・費用まで

性感染症(性病)はセックスなどの性交渉を介して感染する病気。デリケートな問題もあり、病院に行きづらいと感じている方も多いのではないでしょうか。
周囲の人々に性病にかかっていることを知られたくないから、病院に行けないという人も……。

ですが、性病は自分自身だけでなく、相手にも感染させてしまう可能性があるので、早めの対処が必要になります。

ここでは、性病の検査や診察内容、気になる費用などについて詳しくご紹介しています。

目次

検査内容とは
何科で検査すればいい?
費用は?
結果がわかるまでの期間はどれくらい?
診断結果はどんな形で知ることができるのか?
まとめ

検査内容とは

性病の検査内容とは?

性感染症にかかっている可能性がある場合に、どんな検査をするのか不安に思う方も多いはず……。
ここでは、性病検査で行われる検査について詳しく解説します。

血液検査

性病検査では血液検査を行いますが、これは性病検査の中で最も行われている検査です。血液を少量採取して、血液中の成分を検査するために行われます。

血液検査で分かる性病は以下の通りです。

HIV(エイズ)

エイズに感染すると体内にHIVに対する抗体ができます。血液検査では、血液中にこの抗体の有無を調べることで、HIVに感染しているかどうか判断することができます。

ただし、HIV検査の場合は、一回では確定診断ができないため、一次検査(スクリーニング検査)二次検査(確認検査)の2回行います。

HIV感染初期には、喉の痛みや腫れ・頭痛や倦怠感などのインフルエンザと似たような症状が現れ、その後症状がない無症候期を経てエイズ発症期を迎えます。

エイズウイルスに感染しエイズを発症すると、体内の免疫細胞を破壊し、様々な病気を発症していきます。

梅毒

梅毒は、感染後に体内にできるカルジオリピン抗体と梅毒に対する抗体であるTP抗体の存在の有無を血液検査で調べます。

梅毒は感染初期に感染部位に硬いしこりのようなものができ、そのしこりが潰瘍になります。そして、第二期、第三期と進行し、第四期になると末期症状が出現します。昔、梅毒は不治の病と言われていましたが、今は早期発見、治療を行うことで完治する病気となっています。

クラミジア

クラミジアは血液検査で抗体を調べることで感染の有無が分かりますが、確定診断はできません。

クラミジアには、性器クラミジアと咽頭クラミジアなどの種類があるので
血液中の抗体だけではクラミジアの種類までは特定できません。また、クラミジアの抗体が体内でできるまでは時間がかかるため、一般的な検査では血液検査ではなく、尿検査やオリモノの検査が行われます。

クラミジアに感染すると自覚症状が出づらいため、感染していることに気が付かない人も多いです。男性では、排尿時痛や尿道のかゆみなどの症状が見られますが、女性の場合はオリモノが少し増えるなど、自覚症状に気が付きづらいことが特徴です。

性器ヘルペス

性器ヘルペスは血液中に存在する抗体の有無を調べるために、血液検査を行うことがあります。

性器ヘルペスの場合は、病変部の水ぶくれなどの一部を採取し、ヘルペスウイルスがいるかどうか調べる検査の方が一般的。

B型肝炎

B型肝炎に感染すると、血液中にHBs抗原と呼ばれる抗原が存在します。この抗原の有無を血液検査で調べることで、B型肝炎に感染しているかどうか判断できます。

B型肝炎は感染すると全身の倦怠感や食欲不振、発熱、黄疸などの症状が見られます。

B型肝炎の場合は、すぐに検査を行っても結果が出ないことがあるので
感染した疑いのある時期から2〜3ヶ月の期間を空ける必要があります。

C型肝炎

B型肝炎と同様にC型肝炎も血液検査を行いますが、C型肝炎の場合は血液中にC型肝炎ウイルスが存在しているかどうかを判断します。

C型肝炎に感染すると、体のだるさや疲労感、食欲不振などの症状が見られますが、自覚症状がないケースも多くなっています。
そのまま放置しておくと、C型肝炎から急性肝炎、慢性肝炎、肝硬変、肝がんへと移行する危険性があります。心当たりがある場合は、できるだけ早く検査を受けることが必要です。

血液検査ではこれらの性病が分かりますが、性病のウイルスの有無だけでなく白血球の数値を見て炎症の度合いを判断することがあります。

尿検査

血液検査よりも気軽に受けられる尿検査では、以下の性病について判定できます。

クラミジア感染症

クラミジアは感染者数が多い性病の一つですが、男性のみ尿検査で判定できます。

原因菌(クラミジア・トラコマチス)は、男性の尿道口から侵入し尿道の粘膜に感染し、尿道炎を引き起こします。
結果、尿道のかゆみや違和感、水っぽいサラサラした膿が出るなどの症状が見られます。

淋菌感染症(淋病)

淋病もクラミジアと同様に男性のみ尿検査で診断を行います。

クラミジアと同様に尿道炎を引き起こし、
痛みやかゆみ、更にはドロっとした黄色から黄緑色に近い膿が出るなどの強い症状が特徴です。

クラミジアよりハッキリとした症状が特徴なので、これらの症状を覚えたらすぐに検査を受けることが必要です。

トリコモナス

トリコモナスは0.1mmほどの小さな虫であり、尿道に感染し尿道炎や前立腺炎を引き起こします。この性感染症は尿や精液、前立腺液の中に存在しているため、男性のみ尿検査で判定できます。

トリコモナスに感染していると、泡状の膿や排尿痛、頻尿などの症状が見られることもありますが、自覚症状がないことも多いので注意してください。

喉粘膜検査

喉に感染する性病として、以下の性感染症(性病)が挙げられます。

咽頭クラミジア、(咽頭)淋病

咽頭クラミジアや咽頭淋病はキスやオーラルセックスが原因で感染するとされています。

クラミジアに感染しているかどうかは血液検査でも分かりますが、咽頭への感染を確認する場合は、喉の粘膜を検査する必要があります。

一般的な検査の流れとしては、先に咽頭の検査を行い陽性が出た場合に血液検査を行います。淋病は男性の場合尿検査を行いますが、喉の感染では粘膜の検査を行います。

検査方法には、綿棒で粘膜を採取するスワブ法と、うがいをして行ううがい液法の2種類の方法があります。
綿棒を使用するスワブ法は昔から行われている検査方法であり、うがい液は比較的新しい検査方法です。

病院やクリニックによって検査方法に違いはありますが、最近ではうがい液の検査を行うクリニックが増えてきています。

膣分泌物検査(おりものの検査)

女性の場合は、子宮頸管の粘膜に感染が見られるため、おりものの検査が必要です。

おりものの検査方法は、膣内からおりものを採取する方法。この検査では、性器クラミジアや淋病、トリコモナス膣炎、カンジダ性膣炎などの性病を判定することができます。
検査自体は、綿棒でおりものを拭うだけなので痛みはありません。

何科で検査すればいい?

何科で検査すればいいの?

男性は泌尿器科か皮膚科、女性は泌尿器科か婦人科

性病の症状が見られたら何科を受診すれば良いか迷う人も多いかと思います。

性器に症状が出たら男性は泌尿器科、女性は婦人科

性病には性器の症状だけでなく、咽頭に症状が現れる場合もあります。

どちらもセックスやオーラルセックスなどのさまざまな性行為が原因となり感染します。性器に症状が出た場合は、男性は泌尿器科、女性は婦人科を受診するようにしてください。

泌尿器科では男性向けの性感染症の検査を受けられ、尿道や陰茎の症状に対して診察をしてもらえます。

女性の場合は、女性器の病気の中に性感染症が含まれているので、婦人科で検査や診察を受けることができます。婦人科だけでなく産婦人科でも同様の検査や診察、治療を受けることができます。

喉の症状が出たら内科、耳鼻咽喉科

一般的に喉の診察が受けられるのは耳鼻咽喉科です。
内科は風邪などの症状に対して診察を受けられるので、咽頭の症状に対しても検査をしてもらえます。

耳鼻咽喉科でも咽頭の性病検査を受けられますが、性病の可能性が高い場合には、性病科を受診するほうが経験豊富で、仮に性器に病変があった場合にも対処してもらえます。

泌尿器科や産婦人科でも咽頭検査を受けられる病院もありますが、全ての病院で受けられるわけではありません。

性病は性病科へ

一般的に男性は泌尿器科か皮膚科、女性は婦人科と言われていますが、最近では性病科という性病に特化した診療科がある病院・クリニックもあります。

性病科では男女関係なく、性病の治療や検査が受けられ、性器だけでなく喉の性病も診察してもらえるのが特徴です。性病全般について扱っているので、経験も豊富ですし、即日検査が可能な病院・クリニックがあるなど、メリットが多いことがあります。

性病の可能性が高いのであれば、性病科がある病院を選ぶことも選択肢の一つです。

病院・クリニックのメリット・デメリット

メリット

病院やクリニックを受診するメリットは、性病の感染が発覚した場合、すぐに治療を受けられることが挙げられます。

また、検査できる病気の種類も多く、専門家に相談ができるので安心感があります。感染の症状が見られる場合の検査では、保険適応になるため費用の負担が少なくなることもあります。

即日検査を行っている病院・クリニックでは、検査を受けたその日に、最短で1時間程度で結果がわかります。早く結果が知りたい方にはメリットとなります。

デメリット

病院で検査を行う場合のデメリットは、検査結果を知るまでに時間がかかることが挙げられます。病院やクリニックで血液検査や尿検査を行なっても、結果がわかるまでに1週間程度の時間がかかる場合もあります。

また、病院を受診すると初診料や診察料などの費用がかかります。感染症の症状や炎症症状 が出ている場合の検査は保険適応になりますが、予防的に検査を受ける場合は保険適応外となり検査費用は自己負担です。

保健所

メリット

保健所では検査キット、検査自体が無料で受けられるため検査費用が安いことがメリットに挙げられます。検査は匿名で受けられるのでプライバシーが守られます。

デメリット

保健所では性病検査の項目が少なく、検査できる病気が限られています。
また、検査が受けられる日にちや時間も月に1度などと制限があるため、時間に余裕がない人は検査が受けにくいことも。

検査結果も面談で通知されるため郵送などの手段を取ることができません。結果はおよそ、1週間程度の時間がかかってしまうことがほとんどです。

結局どちらを受ければいいのか

すぐに結果を知りたい

性病検査の結果をすぐに知りたいと考えている人は、即日検査が可能な病院やクリニックを受診しましょう。

ただし、感染の疑いがある行為から3週間〜1ヶ月の期間が経過していない場合は、検査を行なっても検査結果に反映されないこともあるため注意が必要です。

誰にも知られたくない

性病検査を受けることを誰にも知られたくないと考えている人は、保険証を使用しないで受診できる自由診療を行っているクリニックや病院もあります。

ただし、症状が出ていた場合であっても検査の料金などすべて、全額自己負担になるため費用がかかります。

安く検査したい

保健所であれば検査は無料で受けられるので、安く検査できます。
ただし、検査できる病気が少なく、保健所によっては実施している日にちが限られているので事前に確認してから行くことが必要です。

費用は?

検査費用やブライダルチェックについて

都内の性病検査相場

  • HIV 5000〜8000 円
  • 梅毒 3000~8000円
  • クラミジア 3000~8000円
  • 淋病 3000~8000円
  • カンジダ 3000~8000円

症状が出ていない検査は保険適用外となるため、費用が高くなります。都内では平均8000円前後が相場 となっています。症状が出ている場合は、検査費用に治療費・初診料などの費用がかかります。

「ブライダルチェック」という検査セット

ブライダルチェックとは、婚約や結婚を控えたカップルが検査を受けるものです。ブライダルチェックは病院でも受けられますが、郵送や通販性病キットを使って手軽に検査もできます。

女性と男性で検査項目に違いがありますが、平均費用は2万円から3万5千円前後となっています。

郵送・通販の検査キットの方が手軽に済むので、こちらを選択してしまいがちですが、もし何らかの陽性反応や偽陽性反応などが出た場合には、その場で説明してくれる専門家である医師が居る、医療機関(病院・クリニック)で受けたほうが安心です。相談に乗ってくれますし、治療が必要な際にはすぐに治療につなげられます。

結果がわかるまでの期間はどれくらい?

検査結果がわかるまでの期間は?

検査を受けたその日にわかる検査(即日検査が可能なもの)

  • HIVエイズ
  • 梅毒
  • B型肝炎
  • C型肝炎
  • クラミジア
  • 淋病

保健所の無料検査でも即日結果が分かるものもあります。

ウインドウ期という検査ができない期間

性行為後すぐに検査を受けても正しい検査結果が分かるわけではありません。

ウインドウピリオドという検査結果が正しく判定されない期間があるので、ウインドウピリオドを経過してから検査を受ける必要があるので注意してください。

ウインドウピリオドについて

  • およそ24時間以降:淋病
  • およそ2〜7日以降:クラミジア
  • およそ1ヶ月以降:梅毒
  • およそ2ヶ月以降:HIV、B型肝炎
  • およそ3ヶ月以降:C型肝炎

※正確にはここで◯日や◯ヶ月という断定はできないので、医師に必ず確認することが重要です。

診断結果はどんな形で知ることができるのか?

診断結果はどうやって知るのか?

医師から診断結果を報告される

病院やクリニックで性病検査を受けた場合は、医師から直接診断結果を報告されます。検査項目や診断結果について詳しい説明を受けられ、治療が必要な場合はそのまま治療について相談もできます。

検査キットの場合は検査結果項目とコメントがある

検査キットで検査を行った場合は、結果はEメールや郵送で届きます。結果には、検査項目と陰性か陽性か、そしてコメントが記載されています。

検査結果は陽性の場合は(+)陰性の場合は(−)と表記されます。

陽性の結果が出た場合は、近くの医療機関に検査結果を持参して受診する必要があります。

即日検査ではない場合

保険診療で受診していない場合は、クリニックや病院によっては電話やインターネット・郵送で結果を確認できます。

ただし、保険診療の場合は直接対面形式で結果を聞く必要があるので、病院やクリニックに出向く必要があります。

まとめ

性病は恥ずかしいと思っている人も多くいますが、相手にも感染させてしまう危険性があるので、検査を行うことが大切です。

性病の中には自覚症状がないものや潜伏期間が長いものもあるので、性病の疑いがある時ではなく、日頃から健康診断を受けるなどの意識が必要です。

性病にかかってしまったら、検査中や治療期間中はセックスなどの性交渉は避け、しっかり治すようにしてください。

まずは専門医に相談を

新宿駅前クリニックでは、皮膚科・内科・耳鼻科・泌尿器科を併設しており、平日夜19時まで診療を行っている専門の医療機関です。

メディア・記事の監修ドクター:新宿駅前クリニック院長 蓮池林太郎