かゆみが出る性病の種類と症状とは?男性が注意したい感染症3つ

かゆみの出る性病

「外陰部周辺にかゆみがある」・「性病にかかったかもしれない………」こんなとき、どのような性病が考えられるでしょうか。
今回は、かゆみが出たときに感染が疑われる性病について、性器クラミジア感染症、カンジダ症、毛じらみ症の3つの感染症に焦点を当て、原因や感染経路、症状、注意点などに触れながら詳しく解説していきます。

性病の種類

性病といっても、性病(性感染症)には非常に多くの種類があります。クラミジアや淋病(淋菌)、梅毒などは耳にしたことがある方も多いかと思います。
その他、性器ヘルペスや尖圭コンジローマ、毛じらみ症、カンジダ症、膣トリコモナス症、HIV感染症(エイズ)、A型肝炎、B型肝炎、C型肝炎、赤痢アメーバ症など、感染性疾患の種類はさまざまです。単に性器にかゆみや痛みが生じるだけでなく、免疫細胞の働きを壊したり、臓器不全を起こす場合もあります。
ここでは、かゆみが主症状となる3つの性感染症について、ご紹介していきます。

性器クラミジア感染症

性器クラミジア感染症はChlamydia・ trachomatis(クラミジア・トラコマティス)の感染によって陰部にかゆみや痛みが生じる病気で、日本で最も患者数の多い性感染症です。毎年男女10,000人以上、計25,000人ほどの感染が報告されており、特に性交渉の盛んな感染リスクが高いとされる、若者に多くの感染者がみられています。
参照サイト:厚生労働省

男性に比べて女性には症状が現れづらいといわれており、気付かないうちに感染が広がってしまっていることが問題になっています。
クラミジアで男性にみられる主な症状は尿道炎です。2~3週間の潜伏期間を経て、排尿時に尿道の違和感や軽い痛み、かゆみなどの症状が現れます。そして尿道からさらさらした水のような分泌物がわずかにみられることがあります。その他、頻度は下がりますが、精巣や前立腺まで炎症が及ぶと、急性精巣上体炎や慢性前立腺炎を起こすことがあります。

急性精巣上体炎では精巣が赤く腫れあがり、圧迫すると強い痛みが生じます。発熱を伴うことがあります。解剖学的にいうと、前立腺は膀胱のすぐ下にある男性生殖器であり、前立腺の中央を尿道が貫いています。前立腺に炎症が起こり、腫れあがってしまうと、中央を通っている尿道が圧迫されて、下腹部の痛みや排尿痛、頻尿や残尿感などの排尿症状が現れます。適切な治療がなされないと、尿道から広がった炎症によって精管が傷つき、精子の通り道が狭くなったり塞がってしまうことで不妊の原因になるので、注意が必要です。

カンジダ症

カンジダは真菌、いわゆるカビの1種で、健康な人であっても口の中や皮膚、膣内に存在する常在菌です。常在菌とは誰もが持っている菌ですが、感染力、増殖力ともに非常に弱いため、普段は何らかの悪影響を及ぼしません。しかし、偏食や寝不足、体調不良やストレスなど、身体が疲れている場合や免疫力を抑える薬を使用している場合や、糖尿病をもっている場合などでは、免疫力が低下してしまいます。
免疫力が低下することにより、常在菌を抑えつける力が弱まり、過剰な増殖が起こり、症状が現れるようになります。

繁殖の環境として、カビは不潔で湿度の高い場所を好むため、性行為後にシャワーを浴びなかったり、包茎や通気性の悪い下着のためにムレやすかったりすると、発症のリスクが高まります。
このため、たしかに性病の1つではありますが、性病というよりは、免疫力の低下によって、本来持っていた菌によって、感染症が発症する自己感染症といえます。
症状は、強い痛みやかゆみを訴える女性の膣カンジダ症に対し、男性は多くの場合で無症状とされています。ですが、稀に亀頭炎を起こすことがあります。亀頭炎は、かゆみや違和感に加え、亀頭やカリの部分に発赤や紅色丘疹(赤く盛り上がった皮疹)、小水疱(小さい水ぶくれ)、びらん(皮がむけてただれる)、白苔(白いカスが付着する)などが見られることがあります。

毛じらみ症

毛じらみ症は人に寄生するケジラミの感染によって、強いかゆみが生じる性感染症です。多くの場合、感染から1~2ヶ月ほど経ってから発症します。ケジラミのほとんどは陰毛に寄生しますが、肛門周辺や腋毛、胸毛にも寄生することがあり、これらの部位にもかゆみが出現することがあります。主な感染経路は、性行為による陰毛の接触ですが、家庭内であればタオルの共有によって感染することがあります。
かゆみはシラミが吸血する際に注入する唾液に対するアレルギー症状であると考えられており、強いかゆみはありますが、皮膚自体には皮疹などの変化が現れないことが特徴となっています。かゆみの強さは個人差があり、数匹でも強いかゆみを訴えることもあれば、大量に感染していても全くかゆみがないこともあります。

まとめ

クラミジアは非常に頻度の高い性病ですが、感染に気付かずに放置してしまうと不妊の原因に繋がります。
性病として知られている性感染症の中でも、免疫力が低下することによって自己感染してしまうカンジダ症や、タオルの共有で感染してしまう可能性がある毛じらみ症など、発症のきっかけはさまざまです。特に毛じらみ症は陰毛の接触、つまりコンドームを着用していても感染してしまうため、「コンドームを着けていれば性病にはうつらない」と楽観的に考えずに、デリケートゾーン(性器周辺)に何らかの異変に気付いたら、すぐに病院・クリニックなどの専門医療機関に受診・検査することをオススメします。

まずは専門医に相談を

新宿駅前クリニックでは、皮膚科・内科・耳鼻科・泌尿器科を併設しており、平日夜19時まで診療を行っている専門の医療機関です。

メディア・記事の監修ドクター:新宿駅前クリニック院長 蓮池林太郎