発症するのはいつ?性病別の潜伏期間一覧

gf01a201503030800

「性感染症に罹ったかもしれない、性病の潜伏期間はどのくらいだろう?」
ご自分が性病への感染を疑った時、発症するまでの潜伏期間はどのくらいだろうと、とても気になるものではないでしょうか。症状がいつ頃出るのか、どのような症状が出るのかということです。
ここでは、性感染症疑いがある方や性感染症の潜伏期間や症状について知りたい方のために、性感染症別の潜伏期間と症状をご紹介します。

性病について

性感染症(STD)は性交渉によって感染します。性行為といっても、膣での性交渉だけでなく、アナルセックスやオーラルセックスなどのさまざまな性的接触によって感染します。最近の日本では、若い世代(性行為が活発な年代)の感染者数が増加しており問題視されています。特に多いのが、クラミジア感染症と淋菌感染症だとされています。その感染率の高さから、この2つの感染症が多いといわれています。クラミジアや淋病とも男性・女性の不妊症の原因になるリスクがあることから、充分に性感染症予防をしていかなくてはなりません。

1~10日で発症する性病

[クラミジア]

クラミジアはクラミジア-トラコマティスという細菌による性感染症です。感染して症状があらわれるのは約1週間ですが、感染しても症状があらわれないまま気づかずに経過することがあります。男性の場合は初期症状として、排尿時に痛みを感じる、あるいはしみるといった尿道炎が出現します。尿道口から透明~やや白色の膿が出ることもあります。感染から1週間以上経過するとクラミジア-トラコマティスが尿道の奥へと進みます。そうすると下腹部、鼠径部、会陰部に痛みを感じたり、残尿感や頻尿となる前立腺炎となる可能性があります。クラミジアは放置してしまうことにより、慢性化し持続感染状態になってしまう危険性もあります。異常に気付いたら、専門医療機関で、検査し適切な治療を行うことが望ましいです。治療期間も早期発見の場合、短くなると考えられています。

[淋病]

淋病は淋菌による性感染症です。淋菌感染症の場合は同時にクラミジアに感染していることが多くあります。感染後約1週間で排尿時に痛みを感じる、尿道口から白っぽい膿が出るなどの尿道炎が出現します。淋病の場合、膿の量はクラミジアよりも多く粘り気があり、膿の色は黄色を呈します。放置するとクラミジアと同様に前立腺炎を引き起こすことがあります。淋病は咽頭感染する場合があり、喉が腫れる・高熱が出るなどの症状を呈します。

[ヘルペス感染症]

ヘルペスは単純ヘルペスウイルスによる性感染症です。ウイルスには2種類あり、顔や口などに症状が出現する1型(口唇ヘルペス)と、性器に症状が出現する2型(性器ヘルペス)があります。
感染後2~10日でかゆみを伴う水泡(水ぶくれ)ができて、それが破れると潰瘍(ただれ)になります。水泡や潰瘍は亀頭や陰茎体部に出現することが多いですが、肛門の周りやおしり、鼠径部に出現することもあります。その他38℃以上の発熱や排尿時痛が出現することがあります。感染後2~3週間で自然治癒しますが、再発を繰り返しやすいのが特徴です。

<約10日~3カ月ほどで発症>

[梅毒]

梅毒は梅毒トレポネーマという細菌による性感染症です。感染後約3週間で症状が出現して病状が進行します。病期は1期から4期(末期)まであります。
1期は感染後約3週間で性器や口、肛門などの粘膜にしこりや潰瘍ができます。その大きさは小指大から人差し指大で気づかないことがあります。しこりや潰瘍は2~3週間で自然に消えます。
2期は1期が終了して約3か月後の病期で、梅毒トレポネーマが血液へ進入して全身に症状をあらわす時期です。ピンク色のあざのような発疹(バラ疹)、盛り上がった発疹(丘疹)が全身に出現します。そして脱毛することもあります。
この時期をすぎると症状がない時期が3年ほど続きます。3期や4期になると心臓や目、血管や神経に障害が出るようになります。

[疥癬(かいせん)]

疥癬はヒゼンダニによる感染症で、高齢者でも見られる感染症です。直接人と人の皮膚が接触することや寝具を介して感染します。
ヒゼンダニは人の皮膚に卵を産み付けます。それが孵化して幼虫、成虫になるまで10日前後です。この期間に強い痒みと皮疹(ぶつぶつしたもの)が出現します。これらは幼虫が皮膚の中で潜んでいる時に脱皮したあとの遺物に人の身体がアレルギー反応として引き起こす症状です。皮疹は性器や鼠径部、腋下や臍周辺などにみられます。

[毛じらみ]

ケジラミという寄生虫による感染症で、陰毛などの毛に寄生して人から吸血しています。性行為でも感染しますが、寝具などを介して感染することもあります。ケジラミの卵が孵化して成虫になり死ぬまで約1か月なので、その間症状が出現します。
症状は感染した部位の激しいかゆみです。しこりや発疹、潰瘍はできないのが特徴です。ケジラミは人の血液を吸うため、その部位に残ったケジラミの唾液に対するアレルギー反応で痒みが出現します。

<それ以外>

[HIV(エイズ)]

HIVはヒト免疫不全ウイルスのことで、HIV感染者に治療せずにいると免疫不全となる後天性免疫不全症候群(エイズ)を発症します。HIVは人の免疫を弱くするウイルスなのです。感染経路は主に性交渉(特にアナルセックスでの感染リスクは高いとされています)や血液によって感染します。汗や唾液などで感染することはありません。
感染して2~4週間する発熱や倦怠感、咽頭痛といったインフルエンザ様の自覚症状が出現します。その後症状が消失し、その期間は1~2年であったり10年に及ぶことがあります。この期間に治療せずにいると免疫力は少しずつ低下していきます。
免疫力がさらに低下すると、体重が減少したり、健康な人では感染しない日和見感染症となります。そして、引用①エイズの指標疾患/引用①の中で1つ以上の疾患が認められるとエイズと診断されます。
出典:厚生労働省「後天性免疫不全症候群」http://www.mhlw.go.jp/bunya/kenkou/kekkaku-kansenshou11/01-05-07.html

[カンジダ]

カンジダはカビの種類である真菌による感染性疾患です。腸管などにもともと持っていることが多い常在菌でもあります。潜伏期間は2日~1週間ですが、男性の場合は症状がほとんど出ないことが多いです。男性では包茎である人や、糖尿病などの持病がある人は症状が出現することがあります。感染部位にかゆみが出現したり水泡ができ、白いカスがでることがあります。女性は膣カンジダ症となり、こちらも外陰部周辺に白いカスのようなものが出ることがあります。また、膣分泌液(オリモノ)が増加するなどが挙げられます。

[B型肝炎]

B型肝炎はB型肝炎ウイルスによる性感染症です。潜伏期間は1~2か月ですが、個人差があります。初期症状は倦怠感や食欲低下、発熱、黄疸(白目が黄色くなる、身体の皮膚が黄色くなる)が出現します。しかしながら感染者の半分以上は症状が出現せず自然に治るといわれています。症状が出現した場合は、出現後2~3か月で自然に治ります。
まれに劇症肝炎といって肝炎の症状が強くなると入院治療が必要となります。

まとめ

性感染症の潜伏期間は短いと数日の病気もあれば数年かかる病気もあります。また、病気によっては症状が出現しないことがある性感染症もあり、症状がないから安心できるわけではありません。
大切なのは予防をすることと、早期に発見して早期に治療することです。自己判断をして放置すると危険なので、専門医に相談するようにしてくださいね。

まずは専門医に相談を

新宿駅前クリニックでは、皮膚科・内科・耳鼻科・泌尿器科を併設しており、平日夜19時まで診療を行っている専門の医療機関です。

メディア・記事の監修ドクター:新宿駅前クリニック院長 蓮池林太郎